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大河ドラマアンコール 風林火山 「第12回 勘助仕官」のネタバレとあらすじと感想。

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「風林火山」は、2007年1月7日から12月16日まで放送された大河ドラマです。

2017年4月からNHK BSプレミアムで日曜昼12時からの大河ドラマアンコール枠で再放送されています。

名作としてファンの間で評価の高いこの「風林火山」、2017年放送の「おんな城主 直虎」と時代的にも近いので、是非、並行してご覧頂くことをオススメします。

2017年6月18日に放送されたのは、第12回「勘助仕官」です。

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前回は、武田晴信(市川猿之助さん)は父信虎(仲代達矢さん)の追放を、家臣全員と、弟信繁(嘉島典俊さん)からも同意を得て、無事血を流さない謀反を達成しました。

山本勘助(内野聖陽さん)は、駿河の今川義元(谷原章介さん))の使いとして、甲斐との国境に出向き、信虎を迎えに行く役目を果たす途中、信虎との一騎打ちをし、命を取る復讐ではなかったものの、信虎の完全な失脚を見て、恋人ミツ(貫地谷しほりさん)を殺された信虎への恨みは晴らされるのでした。

今回は信虎がいなくなった甲斐に勘助が仕官を望みます。

一度甲斐の下から逃げ出した勘助が、すんなりと受け入れてもらえるのでしょうか?

前回の第11回「信虎追放」を見逃した方は、こちらをご覧下さい。

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それでは、第12回「勘助仕官」のあらすじと感想です。

目次

新しい当主晴信、誓いを立てる

天文10年(1541年)武田晴信は武田家を継ぐにあたり、家臣皆の前で誓いを立てます。

「この戦国乱世に、よく天下という言葉を口にするけれど、天下の本は一国にあり、まずはその国を治めねばならない。主君である者が心を正しく持っていなければ、国も天下も必ず遠ざかってしまう。そちたちは、いついかなる時も主君の心を見極めねばならず、正しく見極めるためにはまず、その身を正しく修めねばならない。

天下の本は国、国の本は人にあり。この度武田家を継ぐにあたっての皆の働きを生涯忘れることはない。いつでも我が意に真が見えない時は諫め、それでも聞き入れられない時は、我が首をすげ変えても構わない。その覚悟を持って今ここに武田家を継ぐ。異存がなければ皆の者、我が意の従うことを誓え!」

そう言うと、源平の時代から伝わる武田家の家宝、御旗(みはた)、盾無の鎧の前に晴信以下家臣全員で口を揃えて誓いを立てるのでした。

晴信による、甲斐の始まりです。

信虎追放を喜ぶ人々

ミツのことを思っていた百姓の平蔵(佐藤隆太さん)は、ミツが亡くなった後、諏訪家家臣の矢崎家で世話になっていました。主の矢崎十吾郎(岡森諦さん)から、信虎追放の知らせを受けます。信虎を恨んでいた平蔵は、放心状態で喜びます。

同じ頃、諏訪の当主諏訪頼重(小日向文世さん)は、頼重の妻であり晴信の妹の禰々(桜井幸子さん)に信虎追放のことを話し、禰々は、父を追放しなければ兄が同じ目にあっていただろう、兄は武ではなくまことの心で武田を継いだのだろうと話します。頼重は、娘の由布姫(柴本幸さん)を甲斐へ人質に出せと迫られていたので、晴信に感謝しなければと言います。

しかし、あとで由布姫は晴信の側室になり、勝頼を産むので、結局人質に取られてしまうことになりますね。

信虎追放は、甲斐国の領民にも他国の人にも喜ばれたのです。頼重役の小日向文世さんは昨年の「真田丸」では豊臣秀吉役でした。内野聖陽さんは徳川家康役でしたし、「風林火山」でも「真田丸」でも形は違いますけど、ライバルだったのですね。

勘助、一芝居売って板垣に接近

勘助は、今川の使命を果たしたにも関わらず、仕官は出来ず、少しの褒美だけもらって元の古寺にいました。同じく今川に仕官を望んでいた、青木大膳(四方堂亘さん)に約束を違うと怒鳴り込まれていました。

勘助は今川からもらったお金を何枚か青木に渡しますが、納得しません。青木は次に武田に仕官することを考えていました。青木は、板垣信方(千葉真一さん)が今川に信虎の側女を送り届けるため、今川に来ることを知っており、その時に仕官を頼もうとしていました。

それを聞いた勘助は、自分も武田に仕官を望んでいることを告げ、青木が板垣を襲い、それを勘助が助けることで先に自分が武田に入り、青木を推挙するから、一芝居売って欲しいと頼みます。「騙り者が!」という青木に、「兵は詭道なり」、騙り者の生きる道だと兵法を説きます。

板垣は今川からの帰り道で、待ち伏せていた青木に襲われます。青木が板垣の家来を切った後、勘助が間に割って入り、青木を板垣の見えないところまで追いかけます。二人になったところで、青木に勘助が襲い掛かります。「本性を現したな」と青木は応戦します。

青木は逆に、板垣に勘助の首を差し出して、自分が仕官すると言います。勘助は、青木に追い込まれたふりをして、暗い夜道に誘い込み、鋭く切った竹や、切れた刀を地面に仕掛けておいた場所へ連れてきます。

仕掛けに気づかなかった青木は、足を深く切ってしまいます。動けなくなったところを勘助が斬り捨てるのでした。剣が強くない勘助は、こうやって仕掛けを作って相手の戦力を削いだところを討つ、というやり方で勝ったのでした。

卑怯ですよね。「兵は詭道なり」話は違いますが、「おんな城主 直虎」の井伊直虎も当主になったばかりの頃、兵法を勉強していましたが、しかめ面をして納得していませんでした。これを観たら気持ちはわかります。小野政次は良い方に使っていましたけど。兵法も使う人によって変わってくるのですね。

板垣は、勘助の謀略を見抜いていました。人の命まで奪ってまで板垣の許しを請い、武田に仕官を望む勘助に、板垣は、侮られたと思い刀を勘助の喉元に突きつけます。

勘助は「この命は、海ノ口城で晴信様より頂戴したもの。晴信様の為に使いとうございます。」と言います。晴信様の為、と言われると板垣は弱いです。一旦、この話を晴信に持ち帰ることにして、勘助には待つように言います。

この時、板垣役の千葉真一さんの振る舞いが格好良かったです。刀を離してさっと身を翻し勘助から離れ、刀をしまうのですが、時代劇ならではの大きな所作が格好良かったです。

晴信、勘助の策に笑う

板垣は甲斐に戻り、晴信に勘助のことを伝えます。板垣に一部始終聞いた晴信は、「勘助がわしに仕官したいのはまことか」と板垣に問います。板垣は、「まことでしょう、勘助が恨んでいる信虎様も甲斐におられない。」と。

板垣の言葉を聞いて晴信は、「勘助がまともに許しを請うても板垣は二度と心を貸さないと踏んだが、板垣の推挙なくしては仕官の道が開かない。命を懸けて板垣を怒らせた。それでも板垣は勘助を殺せないと、たかを括った。なぜなら、海ノ口城で晴信が命を救っていたからだ。そこで板垣が処遇を晴信に委ねることになるだろう。というところまで読んでいたのではないか。」と意気揚々と勘助の気持ちを推測し、板垣の忠義に篤い性分を読んだ見事な策だと褒め、笑います。

話を聞いていた駒井政武(高橋一生さん)に晴信はどう思うか聞きます。政武は考えすぎだと答えますが、海ノ口城で、信虎ひと月かけても落とせなかった守りの見事さは、敵ながら天晴とも言います。

晴信は、海ノ口城での見事な策を講じたと思いきや、今回のような愚策もする。このような真意を計りかねるものだからこそ、今川も召し抱えずにいたのではないか。使いこなしてみたい。と言うのでした。

「風林火山」にも高橋一生さんが出ていました。全然覚えていませんでした。今より声も高く若いのですが、正直今の方が格好いいと思います。

勘助、武田への仕官決定!庵原家に挨拶に行く

河原村伝兵衛(有薗芳記さん)が、板垣の使いとして勘助を迎えに来ます。伝兵衛は、勘助が数々裏切る真似をしてきたので心配してくれます。何故か、本人はのんきです。

勘助は、母の叔父である今川の家臣、庵原忠胤(石橋蓮司さん)に別れの挨拶に来ます。庵原は、勘助は武田に恨みを持っていたし、今川に仕官したいと思っていたので驚きます。しかも知行百貫で迎えると聞き、余計に不思議がります。庵原忠胤、之政(瀬川亮さん)親子にずっと世話になってきた勘助は、今までの事の礼を言います。

庵原は、約束が破られてもどんな処分を受けることになってもこの身は惜しくない、という勘助に、若くはないけれども遅くない、姪である勘助の母が勘助の事をずっと案じてきたことも話し、やっと仕官の道が開けたのだから「山本勘助」として存分に働くよう励まします。

勘助は、片目だけしか見えず、生家を追われ養子に入った先でも疎まれ、名前も「山本」から「大林」と変わり、養子先を出てからまた「山本」と名乗ってきましたが、やっと全てのしがらみを捨てて、「山本勘助」としての人生を始めることになったのでした。

「おんな城主 直虎」の第24回で、井伊の家臣、新野の三女桜の縁談相手が、この庵原家です。同じ今川傘下、つながりがあったのですね。

勘助、家臣団からの洗礼を受ける

甲斐で板垣に迎えられた勘助は、晴信との面談の前日に、のちの香坂弾正となる春日源五郎(田中幸太朗さん)という地侍の家に泊めてもらい、新しい着物まで用意してもらいます。好待遇に涙する勘助でした。

躑躅ヶ崎の館に迎えられた勘助は、晴信と家臣団に挨拶をします。晴信に年を聞かれた勘助は「42です」と答えます。晴信は「知行百貫では足らないだろう、二百貫遣わす。足軽25人を与え、足軽大将とする。これより、山本勘助晴幸と名を改めよ」と言い渡します。

あまりにも好待遇に板垣が、「晴」の字は将軍、足利義晴公より賜ったもの。簡単に家臣に与えていいのですか?と止めに入ります。晴信は、「構わぬ。そちが推挙により召し抱える家臣じゃ。これで不足はなかろう」と答えます。勘助は、礼を言います。

晴信は、家臣たちに他に意見はないかと聞きます。信繁が、勘助を召し抱える理由を尋ねます。晴信は、「諸国の地理に明るく、陣取り、城取り、兵法の奥義に通じると聞いている。剣術は行流。」と答えると、諸角虎定(加藤武さん)が、行流の流れをくむ家臣はいないと言うと、信繁が、行流だからと言って弱いというわけではない。と言い、勘助に、築いた城の数は?と聞きます。「ひとつもない」と答える勘助に諸角は、「一つも?」と馬鹿にしたように驚きます。家臣皆、勘助を疑っています。

信繁は続けて、「陣を構えた合戦は?」と聞き、「一つもございません。故に奥義を知るのはお屋形様が初めてにございます。」と答える勘助です。小山田信有(田辺誠一さん)が、「女子ならよい心がけじゃ」とからかいます。

晴信が「もったいぶらずに、奥義を一つ明かしてみよ」と聞けば、勘助は「戦に勝つには、合戦をしないことにございます。合戦をしなければ、負ける分も少なくなります」と言います。それを聞いた甘利虎泰(竜雷太さん)は、謀略と言いたいのだろうが、口先だけの食わせ者とみられても仕方ないと言います。

飯富虎昌(金田明夫さん)は、一年見てから採用するのがいいと思います。それでも何か格別の計らいでお召し抱えになるのでしょうか?と晴信に聞きます。

晴信は、海ノ口城で攻め落としたのは勘助がいたおかげで、城で勘助に会った時、主従の約束をして駿河へ遣わしていた。と嘘をつき、板垣も口裏を合わせます。甘利だけはその話に疑いを持っていました。

勘助、追い詰められる!

挨拶が終わり、城を出ようとする勘助を数人の家臣が連れ戻しにやってきます。甘利が行流の腕を試したいというのです。剣の腕のない勘助はなんとか逃げようとしますが、晴信まで出てきて絶体絶命です。相手は鬼美濃と呼ばれる原虎胤(宍戸開さん)です。

どうする勘助!?

次回は、「招かれざる男」です。

晴信の正妻、三条夫人(池脇千鶴さん)からも敵視されるようです。

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