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大河ドラマアンコール 風林火山「第28回 両雄死す」のネタバレとあらすじと感想。

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「風林火山」は、2007年1月7日から12月16日まで放送された大河ドラマです。

2017年、4月からNHK BSプレミアム日曜昼12時から、大河ドラマアンコール枠で再放送されています。

2017年10月8日に放送されたのは、第28回「両雄死す」です。

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前回、武田晴信(市川猿之助さん)は、村上義清(永島敏行さん)を次に攻める事を決めます。確たる勝算もなく戦を始めようとする晴信をなんとか勝たせる為に、晴信の指示で村上に内応していた相木市兵衛(近藤芳正さん)に代わり、甘利虎泰(竜雷太さん)は村上に内応し、板垣信方(千葉真一さん)は涙ながらに「自信を持って下さい。」と晴信に説得します。二人は、それぞれの方法で手を尽くすのでした。

いよいよ村上との戦が始まります。

前回の第27回「最強の敵」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

大河ドラマアンコール 風林火山「第27回 最強の敵」のネタバレとあらすじと感想。

それでは、第28回「両雄死す」のあらすじと感想です。

目次

板垣と甘利が先陣に

大井夫人(風吹ジュンさん)は、村上との大戦に先立ち、甘利に戦の状況を聞きます。「お家の為、必ずや勝ってご覧に入れます。」と言う甘利。不安を感じた大井夫人は「何があってもまた、この甲斐へ戻らねばなりませぬぞ。」と言うと、甘利は「この甘利、何があっても、甲斐の地と共におります。」と帰るとはっきりと言わず、意味深な言葉を言うのでした。

晴信は、板垣の求めに応じて諏訪明神の御神号を揮ごうしました。板垣は「これでこの戦、御屋形様の勝ちでございます!」と言うと、晴信は満足げな顔を見せます。

甘利と板垣、それぞれの戦の準備が整いました。いよいよ村上との戦の始まりです。

天文17年(1548)早春、武田軍は村上義清を討つ為、その本拠地、埴科郡坂木に向かって出陣しました。これに対し村上の対応は早く、武田が動くとすぐ坂木を出て小県に向かいました。こうして両軍は上田原に着陣。武田軍はおよそ1万。村上軍はおよそ8千と伝えられています。

晴信は村上の対応が、武田の動きが分かっていたようだと苛立ちます。真田幸隆(佐々木蔵之介さん)と相木市兵衛は甘利の動きを知っていましたが、何も言いませんでした。

飯富虎昌(金田明夫さん)は、村上がいる天白山は村上の庭のようなものだと、物見山にいる武田の不利を伝えます。しかし晴信は「退いてしまえば、信濃に武田が負けたと言われるので、退くわけにはいかない。」と意気込みます。

真田と馬場信春(高橋和也さん)が先鋒を希望しましたが、真田は村上に対して遺恨があり、村上からは裏切り者とみられ、真田が先鋒だと村上に勢いをつけてしまうとの理由で、真田には本陣を任せ、馬場には後詰を任せます。

先鋒は、板垣と甘利に任せるのでした。二人はかしこまって命令を受けました。

戦がはじまる

真田と相木は、事前に甘利の動きを知っていたので警戒します。板垣は、勘助に「本陣で御屋形様をお守りするように。万が一、退き陣の時は、軍師山本勘助、そちが促せ!」と言い残して出陣していきました。勘助はその言葉をしっかりと受け止め、板垣を見送ります。

板垣の後ろ姿に向かって「ご武運を!」と勘助がつぶやくと、板垣は振り返らず左手を上げ返します。背景に空があってとても印象的なシーンでした。

一方、村上の本陣では、「志賀城を見よ!武田に負ければ、そなたらが首は悉くはねられ、野に屍を晒そうぞ!領地に残る女、子供は皆、売り飛ばされよう!百姓といえども容赦ない。

よいか!男どもは金山に送られ、女は遊女に落とされるのだ!武田は、我らが、郷を侵そうと狙っておる!武田、断じて許すまじ!この戦、我らに正義あり!」と村上が掛け声をかけると、法螺貝を鳴らし、武将たちは奮い立ちます。

その中に矢崎十吾郎(岡森諦さん)と平蔵(佐藤隆太さん)もいました。

2月14日、板垣、甘利両雄の軍勢を先陣として、上田原合戦の火蓋は切られました。甘利は槍を持って雄叫びを上げながら突進していきます。板垣は槍を突いて馬に乗った敵を倒します。

平蔵は、矢崎が武田軍に追い込まれているのを、矢を放って助けます。矢崎は「腕を上げたな。」と平蔵を褒めます。この二人も命がけで戦っています。

村上軍が退こうとするのを、板垣は追いかけ、追い討ちをかけます。甘利は、深追いはしません。百足衆は本陣へ向かい、板垣が本陣に向かう勢いだと、戦況を晴信に報告します。

「板垣、このわしに自信を持たせる為、勝ちを焦ったか!」と晴信は言うのでした。

板垣、甘利が死を覚悟する

板垣は、河原村伝兵衛(有薗芳記さん)を呼び、晴信の鎧を身に着けるよう指示します。板垣は伝兵衛を晴信の影武者にしようという考えです。一時でも敵を板垣の陣に引き寄せる為でした。板垣は敵が本陣に迫るのを食い止め、戦を先鋒のみで終わらせたいのです。

そうすれば味方も多く失わずに済み、本陣で作戦を練りなおすことも出来ます。板垣は勘助がうまくやるだろうと考えていました。

伝兵衛は、生きて甲斐に戻らないという覚悟を決めた板垣に、付いていく覚悟を決めるのでした。

一方、甘利の陣では、甘利が村上に寝返る事を武田家家臣、初鹿野伝右衛門(宮坂ひろしさん)に告げ、「村上の陣へ赴き、村上を討つ。そうすれば、敵は烏合の衆だからまとまりを欠き、退かざるを得ない。そのための画策だ。」と真意を明かします。

甘利は死を覚悟しています。初鹿野には、敵が退くのを見計らった後で、晴信にその旨を伝えるよう言います。今は真意を告げても晴信は信じないと考えたからです。だからこそ、成し遂げた後に知らせて欲しいと願います。初鹿野に証明して欲しいのです。

初鹿野は止めますが、「そうすればこの戦は勝ち戦で終わる。多くの味方を失わずに済む。」と板垣と全く同じ考えです。甘利は何としてでも晴信を勝たせたいのです。

甘利は、もし失敗したら、初鹿野に自分の軍勢を引き連れて板垣に加勢するよう頼みます。板垣を守るよう指示するのでした。

板垣と甘利は、今回の戦で示し合わせたわけでもないのに、同じ考えのもとで違う戦い方をしようとしています。父信虎(仲代達矢さん)を追放した責任を二人は感じているのでしょう。

甘利死す

甘利は、村上の陣へ着きます。矢崎と平蔵が後ろで控えて見守っています。甘利は「明朝我が陣をお通り下され。我が陣は既に味方です。」と偽の作戦を告げます。「どうせ寝返るなら、晴信の首を持って来たらよいのに。」と村上の家臣小島五郎左衛門(高田延彦さん)は言いますが、「戦の後に、甲斐の侍衆をまとめるのが甘利殿の考え。それゆえ我らに晴信を討たせる所存なのだ。」と村上が前に甘利が言っていたことを小島に教えるのでした。

同じ頃、相木から晴信に、甘利が寝返った事が知らされます。甘利の予想通り、晴信は本当に寝返ったと思い、怒りに震えます。そして飯富に、駒井政武(高橋一生さん)に連絡し、甲府にいる甘利一族を捕らえさせ、さらに甘利軍も討ち滅ぼすよう指示します。信繁(嘉島典俊さん)と諸角虎定(加藤武さん)は、恐怖で目を伏せるのでした。飯富は必死に止めます。

勘助が「これは甘利様のはかりごとかもしれません。」と口を挟みます。「村上の首は、我が甲斐国数万の命だ。」と甘利が言っていたことを思い出していたのです。

晴信はどういうことかと勘助に聞きます。「甘利様は単身敵中に入り、村上の首を取るお覚悟でござる!」と断言するのでした。

甘利は村上の陣の中で、タイミングを伺っていました。村上が板垣勢に夜討ちを仕掛けるよう指示を出します。村上は板垣を討って、すぐに退却し晴信が出てくるのを狙っています。そして退路を断ち、総攻めをしようという作戦なのです。

それを聞いた甘利が、村上の家臣の刀を素早く抜き、村上へ斬りかかったところに矢が放たれ、失敗しました。驚く村上。甘利は取り押さえられます。

村上は甘利の真意を知り、甘利を殺すには惜しいと言います。そして甘利に、「晴信を討った後、本当の家臣になってもらう。」と告げます。甘利は「わしを討て!」と訴えるも捕らわれてしまうのでした。

甘利の腕に矢を放ったのは平蔵でした。村上は平蔵を褒めたたえます。

甘利が村上の陣にいることは、板垣にも伝わります。原虎胤(宍戸開さん)も驚きの表情です。板垣は信じません。そこへ、村上軍が夜討ちに来ます。板垣は、晴信の格好をした伝兵衛と出陣するのでした。

本陣にいる晴信に、板垣が村上軍を討ち返した事が知らされます。村上は兵を退かず、留まっている事も同時に聞き、甘利が失敗したか、それとも本当に寝返ったのか、見極めかねる晴信です。晴信は、板垣と甘利が焦っているのが気になっています。

「戦を早く終わらせるためでしょう。その為、甘利様は御屋形様の鑓となって、板垣様は盾となったのです!」と勘助が言います。勘助は居ても立ってもいられず、晴信に諏訪勢を預けてもらえないかと頼みます。板垣を助けたいのです。晴信は自分が行くと言います。

勘助は「本陣を崩してはなりません。」と止めます。「板垣を見殺しにせよと申すか!」と晴信は怒ります。勘助は自分が行くと止めますが、「総攻めにかかる。」と晴信は家臣たちに指示を出し、皆は一斉に立ち上がるのでした。

一方、村上の陣に晴信の陣が動いたとの知らせが入ります。花菱の大馬標のもと、武将たちが周りを固めている様子を見られたからです。村上は「時、至れり。」と立ち上がります。

その時、甘利が逃げ出しました。村上軍は構わず総攻めに向かうのでした。

甘利は馬を走らせ逃げます。後ろから村上の兵が一斉に矢を放ちます。その数本が甘利に刺さりますが、叫び声を上げながら、武田軍へ必死に進んでいきます。

甘利は「退け~!板垣殿、退け~!」と叫びながら板垣の陣へ突進してきました。板垣は立ち上がり確認します。甘利は板垣の陣に着くと馬から飛び降り、倒れこみました。

抱える板垣と原。かすれた声で「板垣殿、退け!」となおも言い続けます。「分かった!あい分かった!」板垣は答えます。「謀は、やはり不得手じゃ。すまぬ。」そう言い残して甘利は息絶えました。

そこへ百足衆から、晴信が総攻めするとの知らせが入ると、板垣は「甘利殿、じきに会おう。」と言ってその場に寝かせました。

甘利と板垣の武田を思う気持ちが切ないです。甘利は激しく散っていきました。涙が止まりません。

板垣死す

晴信が小高い場所で馬の上から戦況を見ています。板垣が敵陣に向かっていきます。原も晴信に扮した伝兵衛も一緒です。村上は伝兵衛を見て晴信と思い、家臣たちに檄を飛ばします。

その様子を見た勘助が、本物の晴信の周りに立てている大馬標を下げるよう、家来に指示します。板垣の影武者作戦を察知したのです。

敵に囲まれる板垣と伝兵衛と原。二人は必死に応戦します。村上は板垣を攻めるよう指示を出しました。家来は一斉に板垣を攻めます。

飯富、信繁、諸角らも一斉に駆け出しました。まさに総攻めです。馬場、小山田、真田も遅れて駆け出します。上田原に両軍が入り乱れて戦います。

そしてとうとう板垣が、敵に兜を取られ落馬します。地面に叩き落とされた板垣を敵が襲いますが転がりながら板垣は、敵の足を斬り倒します。すぐに立ち上がりました。

板垣を見た晴信は、助けようと動くのを勘助に止められます。「御屋形様、お退き下され」葛笠太吉(有馬自由さん)も槍を横にして晴信に立ちふさがって引き止めます。「退け!板垣を救うのだ!」と叫ぶ晴信。「なりません!板垣様のお命を無駄になされるおつもりか!」必死に止める勘助です。

板垣は次々に襲い掛かる敵を斬っていきます。見事な戦いぶりです。槍を振り回す姿は恐ろしく、敵が後ずさりをします。

板垣は、敵に何度も槍で突かれてしまいました。思わず伝兵衛が「旦那様!」と叫んでしまい、村上が影武者だと気づき、振り返ると丘の上に本物の晴信の姿がありました。

手を出さずに涙をこらえながら見守る晴信と勘助。気づけば板垣は槍を持った敵に周りを取り囲まれ、身動きが出来ない状態になっていました。それでも刀を振り回し抵抗する板垣。

襲ってくる敵の刀を奪い、腕を取り押さえます。

「飽かなくも なほ木のもとの 夕映えに 月影やどせ 花も色そふ」

かつて晴信を諫める為歌を習った板垣が読んだ歌をつぶやきながら、敵を振りほどきます。しかし別の数人の兵が一斉に槍で板垣を突きました。息切れしてくる板垣。

1本の矢が胸に刺さります。動きが止まった板垣に一斉に矢が放たれ刺さります。

刀を落とす板垣。「若…。」そうつぶやいて板垣は倒れこみました。

「板垣~!」晴信は力いっぱい叫びます。勘助も涙をこらえました。

村上軍は本陣に迫ってきました。勘助は晴信に退陣を進言したのでした…。

いや~、今回は壮絶でしたね。見事な合戦の回でした。甘利と板垣の最期は泣けました。二人ともなんとか晴信を止めたかったが止められず、命を捧げる事で守ろうとしました。

二人の遺志を継ぐ勘助。村上との戦はこのあとどうなってしまうのでしょうか?

次回、第29回「逆襲!武田軍」です。

大河ドラマアンコール 風林火山「第29回 逆襲!武田軍」のネタバレとあらすじと感想。

どうなるか、見届けないといけません!


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