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いだてん~東京オリムピック噺~第27回「替り目」のネタバレとあらすじと感想

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2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、毎週日曜日20時からNHK総合他にて放送中です。

前回第26回「明日なき暴走」は、新聞記者となった田畑政治(阿部サダヲさん)が、アムステルダムオリンピックに全力で立ち向かい、また、女性初のオリンピック代表選手となった人見絹枝(菅原小春さん)が初のオリンピックに参加するまでとその奮闘の様子が描かれたお話でした。

体協会長である岸清一(岩松了さん)に国から金をもらってこい、と言われその足で大蔵大臣・高橋是清(萩原健一さん)のもとに乗り込んだ政治は、怒涛のように水泳のことを熱く語った後、「オリンピックはお国のためにはならないが、若者たちの励みになります」といつもの調子でまくし立て、オリンピック特別予算として6万円という大金を融通してもらいました。

体協の面々も政治がもぎ取ってくれた資金のおかげでたくさんの選手をオリンピックに送り出すことができるようになりました。

体協名誉会長である嘉納治五郎(役所広司さん)がこれまで15年かけてもできなかったことをいとも簡単に政治がやってのけたことで、体協の可児(古舘寛治さん)は「救世主だ」と感動したのでした。

政治率いる水泳陣の代表選手は、100m自由形に高石勝男(斎藤工さん)、200m平泳ぎに鶴田義行(大東俊介さん)ら11名の派遣が決まりました。

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政治は水泳監督となり、オリンピックに同行する気満々で、上司である緒方(リリー・フランキーさん)に交渉するのですが、一介の会社員、しかも政治部の記者である政治がオリンピック期間だけでなく、練習期間まで含む2か月半も会社を休めるはずがありません。

オリンピックの取材に向かう運動部の尾高(じろうさん(シソンヌ))に、電信機の前で待ってろ、と言われてしまいました。

岡山の大会で人見絹枝の才能を見抜いたシマ(杉咲花さん)の勧めで上京し、二階堂体操塾に入学した絹枝。

本格的に陸上競技を始め、短距離・三段跳・槍投げなどで日本記録を打ち立て、陸上の花形選手となっていました。

しかし、絹枝が活躍すればするほど、「化物・バッタ・6尺さん」などと心無い野次が飛び交い、絹枝の心は深く傷ついていました。

その心情を二階堂トクヨ(寺島しのぶさん)に吐露すると、トクヨから競技スポーツは嫌いだけど、あなたは応援したい、女子スポーツの未来を変えるべき、と力強く励まされました。絹枝は、トクヨに背中を押されて国際大会に出場、見事、総合優勝を果たしました。

そして、実力と実績を兼ね備えた絹枝は、アムステルダムオリンピックから正式採用された女子陸上の代表選手に選ばれたのでした。

しかし、オリンピックに女子選手を派遣することに体協主事の野口源三郎(永山絢斗さん)は大反対。女の体では過酷なオリンピックに耐えられないというのです。

世界記録を持つ人見絹枝ならば大丈夫では、と陸連の河野(桐谷健太さん)は主張するのですが、同じように世界記録を持っていた金栗四三(中村勘九郎さん)も、初出場の緊張と国民からのプレッシャーは過酷であったと語ります。

シマの念願であった女子陸上の正式採用に喜びもあり、ぜひ参加してもらいたい気持ちはあるものの、代表選手となった絹枝に掛かる負担は計り知れないと言うのです。

そこに政治が「男でも女でもどっちでもいいから勝てる選手を出してくださいよー」と話に入ってきたのです。

政治は、選手の気持ちを支えるのは監督であり体協であり、プレッシャーを選手一人に背負わせるからいけないのだと主張します。

嘉納は、人見絹枝は「女いだてん」であったシマの遺志を継いでいるから、絶対に負けない、と言い切り、人見絹枝の派遣が決まりました。

そしてアムステルダムオリンピックが開幕。

野口や同じ代表選手らは、初日に行われる女子陸上で絹枝が良い成績を取れば日本選手団に勢いが付くと絹枝を鼓舞します。

同行している記者たちも、日本国民全員が期待していると応援。

その言葉は絹枝に重いプレッシャーとなってのしかかり、四三が危惧していたように100走で4位と実力を発揮することができませんでした。

女子スポーツの未来を背負っている絹枝は、このままでは日本に帰れないと800m走にエントリーを決意します。

これまで走ったこともない800mに出場するのは危険、命に関わると野口らは止めるのですが、絹枝の決意は固く、野口は絹枝の意思を尊重し作戦を考えるのでした。

そして行われた女子800m決勝。

緊張のあまり、立てた作戦を忘れてしまい、100m走のようにスタートしてしまった絹枝。

しかし、グラウンドにいた野口らのアドバイスが聞こえると、指示通りに最初はペースダウン6位につけます。

2周目から少しずつペースを上げるのですが、短距離の絹枝は体力が持ちません。

そこにまた野口から腕を振るようにとの指示が飛びました。

言われたとおり思い切り腕を振り、足を動かす絹枝は、徐々に順位を上げとうとう2位、トップの選手まで後僅かで追いつきます。

懸命に走る絹枝は、ゴール直前意識が遠くなってしまったのです。

そして、日本に第一報が届きました。

「ヒトミリキソウ ギンメダル」

知らせを受けた河野や政治は抱き合って喜び、緒方は号外発行を決めました。

絹枝の力走に男子選手も意地を見せ、織田幹雄が三段跳びで金メダル。

水泳でも鶴田義行が200m平泳ぎで金メダル。800mリレーで銀メダル。

高石勝男が100m自由形で銅メダルを獲得しました。

3週間後、アムステルダムから帰国した絹枝は、ラジオ番組で講演を行いました。

これまで日本ではからかいの的であった長身も世界に出れば何ら特別ではなかったと語ります。

絹枝は、自分に勇気をくれたシマに感謝の気持ちを述べ、日本の女性たちに世界へ飛び出そうと語りかけたのです。

それから絹枝は女子スポーツの未来のために、普及発展に力を注ぎました。

そこで無理をしすぎてこの3年後、24歳という若さでこの世を去ってしまったのでした。

前回第26回、「明日なき暴走」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

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それでは、いだてん第27回「替り目」のあらすじと感想です。

目次

新しい師匠の下で

1927年、美濃部孝蔵(森山未來さん)は、友人の万朝(柄本時生さん)の紹介で、柳家三語楼の弟子になりました。

しかしあろう事か師匠の着物を質に入れてしまったことで師匠の怒りを買い、破門になってしまいました。

高座にも上がれず収入もなくなってしまった孝蔵。

その頃、ちょうど長男清が生まれたのですが、産婆に払うお金がなく、お祝いの鯛を買う余裕もない孝蔵。

娘たちにたい焼きを買ってこさせ、産婆に振る舞いますが、喰うにも困る生活をしていた娘たちは、たい焼きを前にするとお腹がぐうぐうと鳴ってしまいます。

見かねた産婆はもらったたい焼きを娘たちと子供を産んだばかりのりん(夏帆さん)に渡すのでした。

アムステルダムオリンピックでメダルを8個も取ってきたことに嘉納を始めとする体協本部は湧いていました。

その中でも水泳が6個、陸上が2個という成績に、政治が成し遂げた功績は大きいと評価されていました。

その頃、政治はバー・ローズに乗り込み、マリー(薬師丸ひろ子さん)にもう一度占いをしてもらおうとしていました。

「西に吉兆有り」と出た占いのおかげか、アムステルダムオリンピックで日本は素晴らしい成績を残しました。

マリーの占いは当たる、と信じた政治は、もう一度占ってもらい皆が世界一になれるまで共にいられるか、気にしていたのです。

38歳となった四三でしたが、毎日のマラソンは欠かさず続けていました。

そんな中熊本にいるはずの兄・実次(中村獅童さん)が四三の長男・正明を連れて東京までやってきていました。

実次がストックホルムへの旅費を届けに来てから早17年が経っていました。

実次は、かつて登ったことのあった浅草十二階を懐かしみます。

震災から5年、実次も登ったことのあった浅草十二階は崩れてしまいましたが、その跡地には既に大きな建物が建っていました。

地下には地下鉄が走るなど、5年の間に東京はかなり復興していたのです。

復興してきた東京の地を巡りながら、実次は四三にもうそろそろ熊本に帰って来いと告げるのです。

四三は人生の岐路に立たされていました。

水泳日本必勝計画

水連本部で政治は、ロサンゼルスオリンピックで日本を世界一にするために金メダル第一主義を掲げ3つの必勝計画を打ち立てていました。

その計画とは、

  1. 監督、コーチの早期決定
  2. 世界基準の競技用プールの建設
  3. 打倒アメリカ!

30歳までしか生きられないと思っている政治は、みんなが不思議がるほど急いで日本水泳を世界一にするために動きます。

計画1の監督には、実績・経験を兼ね備え、これまでも水連にてコーチを担当していた松澤一鶴が選出されました。

松澤は帝大理学部卒で、理論的に科学的に水泳陣を指導しています。

自分こそが監督、と考えていた政治は、高石(斎藤工さん)や鶴田(大東俊介さん)が自分のことを応援団長やら計測員だと考えていたことに呆然としました。

松澤は悄然とする政治を慮り政治は総監督であると、持ち上げます。

気を取り直した政治は、野田(三浦貴大さん)を助監督に指名し、こうして政治発案の「メダルガバガバ大作戦」を発動させたのです。

計画2である世界水準のプールを建設すべく、体協に交渉しに来た政治は、会長である岸に体協は最近影が薄いので、そろそろ金を出してもらいたい、と言い放ちます。

ポケットマネーから5千円を出した岸は、これから先は君のプレゼン次第だよ、とプール建設のプレゼンを促します。

岸の言葉を聞いた政治は、喜々として神宮プール建設の目的を語るのでした。

水泳がロサンゼルスオリンピックでアメリカに勝つために、世界水準のプールを建設し、そのプールで日米対抗戦を開催、オリンピックの前哨戦としてアメリカのベストチームを招いて、徹底的に叩きのめし、自信喪失をさせて追い詰める、というのです。

政治の話に心を動かされた岸は、政治に協力を約束し、プール建設に尽力、建設工事が開始されました。

実次の死

その頃、四三のもとに熊本から電報が届きました。

「アニキトク」

急いで熊本に向かったものの、四三が実家に到着した時には既に実次は天国に旅立った後でした。

父の時にも間に合わず、また兄の死に目にも会えず、四三は悔し涙を流します。

そんな四三に実母シエ(宮崎美子さん)は、実次は東京から帰った後、家族に嘉納治五郎に会って挨拶してきた、四三をいつ熊本に連れ戻しても大丈夫だ、と言ったと語りました。

かつて父が皆を安心させるために嘘をついたように、兄もまた嘘をついたのかと四三は驚きました。

兄が嘉納先生に会えるはずがない、そんな嘘をついてまで、自分を熊本に戻したかったのかと四三は母に言うのです。

そこに池部幾江(大竹しのぶさん)とスヤ(綾瀬はるかさん)がやってきました。

足を患っている幾江は、スヤに支えられながら歩き、実次の亡骸を見つめて「実次が死んだら張り合いがない、これから当り散らす人がいなくなってしまった、寂しかね、シエさん」と嘆きます。

四三に対して「今晩は仏さんの側におれ、死ぬまでお前のために頭を下げ回った兄上に付いていろ」と言い、実次の死を悼みました。

一晩中兄の側に付いていた四三は、兄とのことを思い出していました。

声が大きく人の話を聞かない実次。

「何も言うな、俺に任せろ」が口癖で、四三のことを常に気にかけ、支えてくれていました。

兄こそが、「とつけむにゃあ」人であったと、四三は在りし日を偲びました。

そして、自分の足をさすりながら、そろそろ潮時だと決意を固めたのです。

孝蔵の本心

柳家三語楼から破門されて以来、何もせずにゴロゴロしていた孝蔵に業を煮やしたりんは、何か商売を始めろと孝蔵に言いました。

すると孝蔵は納豆売を始めたのですが、どうも性に合わず納豆は全く売れません。

売れ残りの納豆を食べ続けることに嫌気がさしたりんは、孝蔵に文句を言うのですが、孝蔵から自分が売ってこいと言われ、納豆を抱えて家を飛び出します。

家には泣き叫ぶ子供が2人、気まずくなった孝蔵は、娘2人に本心を語ります。

自分のようなろくでなしの世話をしてくれる美人で出来た女房のりんに本当は悪いと思っていると呟いていました。

それを聞いていたりんは、涙を流し自分はただ孝蔵に寄席に出て欲しい、高座に上がって欲しい、ただそれだけなんです、と泣くのでした。

神宮プール完成

1930年春、震災市長と呼ばれる永田秀次郎(イッセー尾形さん)市長は、復興の象徴となるようなイベント、さらに、紀元2600年記念事業の一つとして何かできないかと考えていたのです。

すると、秘書の清水から東京にオリンピックを招致してはどうかと提案されます。

興味を持った永田は直ぐに嘉納に連絡を取るのです。

そして、政治の悲願だった神宮プールが完成しました。

9コーズ50m、タイル張りの美しいプールです。

こけら落としとして開催された極東大会で、200m平泳ぎで日本新記録を樹立した前畑秀子(上白井萌歌さん)という16歳の天才少女に政治は出会いました。

政治は秀子の記録を賞賛した後に、日米対抗にも絶対に出場しろと、秀子に命じます。

日本の水泳熱を高めるため、ロスで世界一になるために、政治はどんどん計画を進めます。

日米対抗戦の開催が決定され、日本チームは松澤の科学的なトレーニングにより実力を高め、さらに政治は浜松で宮崎康二という若手有力選手を発見。

また、ラジオで水上座談会を開催。

高石や鶴田、松澤、政治と河西アナウンサーとで座談会を行います。

その中で、政治は自分の年齢が河西アナウンサーと同じ、32歳であることに気づきました。

これまで忙しすぎて自分の年齢を数えることを忘れていたのです。

政治はバー・ローズに乗り込み、自分は30過ぎても生きてる、とマリーの占いに文句をつけます。

マリーの占いは当たらない、と言い切り、日米対抗戦、どっちが勝つか予想しろとマリーに詰め寄ります。

マリーの答えはアメリカ。

マリーの占いは外れるから逆、と考えると日本が勝つと喜ぶ政治。

同席していた政治部長・緒方に30過ぎても生きていたので結婚したいから女性を紹介して欲しいと頼むのでした。

実次の死を受けて、熊本に帰る決意を固めた四三は、嘉納に会いに来ていました。

熊本に帰るという四三に、嘉納は東京にオリンピックを招致する計画があることを明かします。

今、四三に帰られては困る、力を借りたいと言い、四三を引き止めます。

しかし、兄が亡くなったと告げる四三の意思は固いまま。

嘉納は実次と講道館で会ったと話し、気合だけは十分だった、と思い返します。

嘉納に会った、と語った兄の言葉は本当だったと四三は涙を流しました。

そこに政治が嘉納に呼ばれてやってきました。

四三のことで動揺している嘉納は野口を呼んで、政治と四三を部屋に残し退席してしまいます。

残された政治は四三に、ロスオリンピックに初めて行くので何が待ち受けているのか、今からワクワクする、と言います。

オリンピックに3度も出場した四三に一番の思い出は何かと尋ねました。

これまでのことを考え始めた四三は、政治に「紅茶と甘いお菓子が美味しかった」と言います。

ストックホルム大会で熱中症で倒れ、助けてもらった時に口に入れた食べ物が一番美味しかった、と思い返していたのです。

そんな理由も知らず、ただ、紅茶と甘いお菓子が美味しかった、と言われた政治は、聞くんじゃなかった、と思ったのですが、初めて世界で戦った元祖である金栗四三だけは認めないわけにはいかない、と語ります。

それを聞いていた四三は笑顔を見せて、政治に「さよなら」と告げ、政治は深々と頭を下げ四三を見送りました。

次回第28回、「走れ大地を」

ロスオリンピックが間近に迫り、政治が計画していた日米対抗水上競技大会が行なわれます。

東京市長の永田は、紀元2600年記念事業の1つに、として東京にオリンピックを招致する計画を立て始めます。

震災から立ち直り、日本に明るい兆しが見え始めた頃、満州事変、さらに五一五事件が勃発します。

日本に戦争の陰りが見え始めます。

せっかく盛り上がってきたスポーツ熱は一体どうなってしまうのでしょうか。

次回、第28回「走れ大地を」。緊迫する展開に目が離せませんね。

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