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いだてん~東京オリムピック噺~第42回「東京流れ者」のネタバレとあらすじと感想

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2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、毎週日曜日20時からNHK総合他にて放送中です。

前回、第41回「おれについてこい!」は、オリンピック開催に向けて組織委員会が発足。

主人公・田畑政治(阿部サダヲさん)は事務総長としてオリンピックの運営責任者になりましたが、組織委員会との足並みが揃わず、苦労するお話でした。

事務総長として就任した政治は、政治の理想とするオリンピックを開催するために、選手本位の大会を目指し、様々な計画を立てていました。

オリンピック組織委員会も発足し、会長には元大蔵大臣の津島寿一(井上順さん)、委員には政界№2で、キングメーカーと呼ばれる大物政治家の川島正次郎(浅野忠信さん)らが名を連ねています。

政治はオリンピックの舵取り役として、これまで参加してきた数々の大会を踏まえ、経験を活かしてより良いオリンピックになるよう力を尽くすと記者たちの前で宣言したのですが、川島は、そんな政治を不快に感じていたのです。

政治たち事務局は、開催国として1つでも多くのメダルが欲しいため、日本がメダルを取れそうな競技を選定しようと考えていました。

候補は2つ、柔道とバレーボールです。

特に日紡貝塚女子バレーは最強と呼び声も高く、海外でも好成績を納めています。

早速政治は日紡貝塚女子バレーボールチームを視察しに大阪に向かいました。

日紡貝塚女子バレーチームは、鬼の大松と呼ばれる大松博文(徳井義実さん)が引きるチームですが、その練習の厳しさは想像を超えるものでした。

ひどい暴言を吐きながら激しい練習を強いる大松を諭そうと、政治は柔道の練習風景を大松に見せることにしました。

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大声ひとつ出さずに粛々と進められる柔道の練習。

政治は大声を出さない練習を進言しようとしたのですが、柔道の受身がバレーの守備に使えるかもしれないと感じた大松は興奮し、政治にたいそう感謝してその場を去りました。

オリンピックにはおよそ1万人の選手・関係者が東京を訪れます。

それらの人々を受け入れるキャンプ村をどこに建設するか、政治たちはもめていました。

メイン会場となる国立競技場近くの米軍キャンプを返還してもらい、建設しようとする政治の意見に、会長・津島は米軍との軋轢を避け、埼玉県の朝霞市に建設しようとしています。

オリンピックを盛り上げるために、東京五輪オリジナルシンボルマークも決定し、記録映画も巨匠・黒澤明(怒髪天・増子直純さん)が担当することになりました。

さらに充実したオリンピックにするために、秘書である岩田幸彰(松坂桃李さん)を専任事務職員にして、1年間に渡りローマ大会視察に向かわせます。

ローマ大会が始まりました。

同時期に開催されたローマでのIOC総会にて東京オリンピックの正式種目に柔道が承認されました。

ローマ大会が終わり、視察から戻った岩田から報告を受けた政治たち。

華やかなオリンピックの財源は、トトカルチョ(サッカーくじ)であったことに驚きましたが、ヨーロッパでは当たり前の仕組みのため、東京でも採用しようと考えました。

しかし、組織委員会の津島や川島は大反対。

博打のテラ損のごとく汚い金で神聖なオリンピックを賄うとは、と怒りを顕にします。

よりよい選手本位の大会を開こうと考える政治と、費用を抑えようと考える組織委員会とでは意見がまとまるはずもありません。

川島は、政治が自分勝手に盛り上がっていると批判し、これは国民のためのオリンピックと発言します。

政治は国民のためならば、東京中に広がる大渋滞の緩和と、国民生活の向上を訴えます。

功名心で組織委員会に名を連ねながら、記者が集まる公開討論にしか顔を出さない役立たずな政治家は出て行け、と川島に言い、政治たち事務局と組織委員会の対立は深まるばかりでした。

ギリシャアテネで開かれたIOC総会にて、平沢の名スピーチにより、男子バレーボールが東京オリンピック正式種目に認定されましたが、政治が本当に認めてもらいたい女子バレーはまだ未承認。

「まだ次の総会がある」と大松を宥めました。

大松に連絡を終えた政治が会議室に戻ると、近代5種競技を外すという意見にIOC総会は荒れてしまい、なかなか収束できません。

大変なスピーチをさせられた平沢は「もう勘弁してください」と政治に弱音を吐くのですが、政治はもう一度だけ力を貸して欲しいと平沢に代々木に選手村を建設する手助けを頼んだのです。

平沢が、代々木に拘る政治に理由を問うと、政治は興奮が冷めない距離に選手村を作りたい、選手の記憶に残るのは選手村でのことだと伝えたのです。

政治はロサンゼルスオリンピックの選手村を理想とし、「共産主義、資本主義、先進国、途上国、黒人、白人、黄色人種、ぐっちゃぐっちゃに混ざり合ってさ、純粋にスポーツだけで勝負するんだ。終わったら選手村で讃え合うんだよ。そういうオリンピックを東京でやりたい」と言うのです。

政治の熱意が伝わった平沢は、1つ策があると語り始めました。

一方で、政治を快く思わない川島は政治を追い落とそうと画策を始めるのです。

政治の身に川島の黒い影が忍び寄ります。

前回、第41回「おれについてこい!」を見逃した方はぜひこちらをどうぞ。

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それでは、第42回「東京流れ者」のあらすじと感想です。

目次

聖火リレー調査隊

1961年(昭和36年)6月、高度経済成長の中にある東京は、各地で広がる工事の影響で大渋滞が巻き起こっていました。

渋滞の車の横をすり抜けるように颯爽と走り抜ける1人の老人・金栗四三(中村勘九郎さん)。

タクシーの運転手である森西栄一(角田晃広さん)は、渋滞にイラつきながら、客席に座る建築家・丹下健三(松田龍平さん)とデザイナーの亀倉雄策(前野健太さん)がオリンピックの話をしているのを聞くともなしに聞いていました。

後部座席でオリンピックの聖火リレーがアテネから東京を繋ぐと言い、誰が走るんだと話していると、運転手の森西は好奇心が抑えきれず、座席を振り返り、自分がシルクロードを走る、と言い始めました。

森西はタクシードライバーを辞め聖火リレー調査隊となり、聖火をアテネから日本に運べるのか、聖火リレーのコース2万Kmを車2台で視察しながら駆け巡る調査隊員になったのです。

大松監督の指導

日紡貝塚の女子バレーボールチームは、ますます厳しい練習に励んでいました。

仕事のあと、8時間にも及ぶ練習、ワザと受けにくいところや顔面を狙う大松コーチのやり方に選手たちはたまにキレることもありました。

宿敵ソ連チームに負けたことが新聞に載り、見出しは大松監督批判となっていました。

「こんなこと書かれて悔しくないんか!」と選手たちに呼びかけると、選手たちは悔しいです、とますます練習に励むのです。

たまにキレて監督に反抗してしまう時もあり、虐待に見えるほどの厳しい練習であっても、実はそうではなかったのです。

大松は、選手一人一人の実家に足を運び、選手の両親に「娘さんを貸してほしい」と頼みに行き、頭を下げていました。

厳しさの中にも愛情深い面もある大松監督でした。

ウマこと河西昌枝(安藤サクラさん)は、セッターに転向し、両手で攻撃できるようにと日常生活で右手に包帯を巻き、右手の使用を禁じられていました。

凄まじく厳しい練習でした。

脳出血により倒れた古今亭志ん生(ビートたけしさん)は、その後遺症から右半身が不自由になっています。

河西選手を見習って、志ん生も特訓を開始することになりました。

選手村建設問題

組織委員会長の津島は、選手村の建設を埼玉県の朝霞にするとテレビで発表しました。

しかし、政治はメインスタジアムにほど近い代々木に作ることを切望しており、朝霞に決定とされながらも諦めていませんでした。

平沢に助力を頼んだ政治に対し、平沢は「私に考えがあります」と語り始めました。

平沢は、今米軍が日本にキャンプ地を返還するアメリカ側のメリットは何かと、政治や岩田に質問します。

岩田が、日本人の反米感情が取り除かれる、と発言すると、平沢は「正解」と岩田を褒めます。

日米安保条約の締結により、米軍が日本に残ることになったのですが、それを反対して各地でデモが起こっていました。

米国はこれ以上日本との関係を悪化させたくないはず、と言った平沢は、米国の駐日大使・ライシャワーに、日本の反米感情を抑えるためには、オリンピック選手村のために返還するキャンプは朝霞ではなく代々木の方が効果的ではないかと提案しました。

ライシャワーは一理あるとして代々木のキャンプを返還することに決めました。

うまくいったことに喜ぶ政治でしたが、そこに東京都知事の東が乗り込んできました。

朝霞で決まりかけていたのに、埼玉県民は新設した道路をオリンピック道路と呼んでいる、と埼玉県民の感情を逆なでするような政治の行為に怒りを顕にします。

そこに津島も現れ、米軍は代々木のキャンプを返還する代わりに60億円を要求したと政治に伝えるのです。

さらに、今住んでいる800世帯分の住居、新たな土地を見つけて建設するのが条件と言うのです。

大変なことをしてくれたと津島は怒りを顕にし、政治はあまりに高額の請求に驚きを隠せません。

60億という費用をどこから捻出すればいいかと考えた時に、政府から出してもらうしかない、と津島はかつて自分の秘書をしていたという現・総理大臣の池田勇人(立川談春さん)に連絡を取りました。

政治は池田に必要な出費だと説明するのですが、60億は出せない、と一蹴されてしまいます。

それどころか、選手村に限らず、プールや体育館まで金のかからない朝霞に建設すれば良い、と言い出す始末。

津島は終わった、と言いすぐに退出しました。

諦めきれない政治は60億円を捻出する方法を考え始めました。

オリンピック建物に関しては、プールやスタジアムというあとに残るものは政府と都で折半されるため、なにかあとに残るものを思いつけばいいのです。

何にすればいいのか、政治は「俺のオリンピック」と呼んでいる持ち運びできるオリンピックスタジアムの模型を見に事務局に戻りました。

その頃、川島は東に文句を言っていました。

「津島はボンクラ、田畑はスタンドプレー、あの2人にオリンピックは任せられない」と言い、東の意見を求めます。

対する東は、なんの声も発することができず、黙り込んでいました。

1人模型を見に戻った政治は、キャンプ村跡地に何か残るものができないかと考えていました。

すると、背後の肖像画から嘉納の声が聞こえてくるのです。

2回目の東京オリンピックか、と喜ぶ嘉納に政治は1回目のオリンピックは返上したと答えます。

すると、嘉納は怒り狂い、命懸けで持ち帰ってきたオリンピックを返上するなど愚かなことだと嘆き肖像画は下に落ちてしまいました。

代わりにやったところはどこかとの質問に、オリンピックは中止になったと答える政治に嘉納はさらに怒りをぶつけます。

1人で話して1人で騒いでいるように見える政治の様子を岩田は不審そうに見ていました。

オリンピックはどこで見ればいいのか、と嘉納が質問すると、政治は国立競技場では8万人が収容可能、と答えます。

競技場に行けない人は、テレビで見るんじゃないですか、と答えます。

ベルリンではほぼ何も映らなかったテレビなど、役に立たないと嘉納は言うのですが、政治はこの会話がヒントになり、60億円を稼げる方法を思いついたのです。

政治は「俺のオリンピック」を持って、池田に直談判を始めました。

代々木のキャンプ地にテレビの放送局を建てようと提案したのです。

妻の菊枝が作ったウインナーのアンテナを模型の上に置き、説明開始です。

「いいことあるのかね」という池田の問い掛けに政治は、「はい、カラーテレビが売れます」と答える政治。

「メイン会場のそばに放送局があれば、鮮明な画像がお茶の間に届けられます。

そうなれば、白黒よりもカラーテレビですわな。

皇太子殿下御成婚の際に、白黒テレビがバカ売れして莫大な経済効果を生んだ」

その経済効果たるや、凄まじいものがあったといいます。

今回、オリンピックがテレビ放送されれば、国民はオリンピック見たさにカラーテレビを買うというのです。

カラーテレビは1台60万円。それを国民が1万台買えば利益は60億。1万人の国民が買えば元が取れるというのです。

しかし、テレビアンテナはオリンピック終了後に立てても意味がありません。

「買うなら今です。どうですか、そんな代々木ワシントンハイツ、今ならたった60億ですよ」

政治は疲れきった様子で事務局に帰ってきました。

俺のオリンピックを定位置に戻しながら、できれば直談判はこれで最後にしたいと呟きながら、「代々木に決まったよ」と事務局の皆に報告しました。

政治の手腕に皆喜び、湧き上がる事務局に、東が顔を見せました。

政治は、交渉役として米軍や埼玉県、政府とも調整を続けてきた東に謝罪をしました。

勝手なことをするな、と怒っていた東でしたが、「仕方ないよ、まーちゃんのオリンピックだもんねー」と政治のスタンドプレーを許したのでした。

急ピッチで代々木の工事が始まり、東京の渋滞はさらに酷いものとなってしまいました。

政治の夢のオリンピックが近づいてきていました。

四三と五りん

一方東京に上京してきていた金栗四三は、『走れ25万キロ』という本を出版し、サイン会を行っていました。

四三の本を求めて、五りん(神木隆之介さん)は四三の前に立ちました。

サインを頼む時に、本名の「小松金治」と名乗り四三が気づくのを待ちました。

目の前の青年が、かつて自分の弟子だった小松とりくの息子の金治だと気づいた四三は驚愕し、椅子から転げ落ち、助け起こそうとした五りんに抱きつき、喜びました。

四三の本を購入後、公園にいた志ん生を迎えに行った五りんは、志ん生を背負って帰ります。途中、オリンピックが来るまでに自分は高座に上がれるだろうかと弱音を吐く師匠に、五りんは『富久』を聞かせながら、「俺だってこのくらい出来るんですから大丈夫ですよ」と励まします。

「なんでも、志ん生の富久は絶品だそうですよ」と志ん生に語るのでした。

川島の思惑

1962年春、デザイナーの亀倉が手がけたオリンピックのポスター第2段が完成しました。

短距離選手のスタートの様子が撮られたポスターは躍動感に溢れる素晴らしいものでした。

さぞかしオリンピックが東京で盛り上がっているだろうと考えていたのですが、現実はちっとも盛り上がっていません。

若者の関心がオリンピックに向かないことに政治は悩んでいました。

その時、アテネからシンガポールまでの2万Kmを調査してきた「聖火リレー調査隊」の森西らが帰国してきました。

あまりの過酷さに、あんなところを松明持って走るなんてできない、干からびてしまう、と猛反対です。

森西らの様子と憤りぶりに驚いた政治は、森西らを労うために政治の音頭で宴会が始まりました。

役員も若いボランティアも多いに飲み笑い盛り上がるこの飲み会はいつも政治のポケットマネーで支払われていました。

そこに顔を出した津島も宴会に誘うのですが、津島は気まずそうに帰ってしまいました。

その頃、川島は池田首相に政府はオリンピックに介入すべきだと進言していました。

政治とスポーツは別、オリンピックには不介入としていた池田首相でしたが、川島からの「国際舞台で日本の株を上げる、そのためにも、政府がしっかりと舵を取るべきだ」という言葉に従ってしまったのです。

そして、オリンピック担当大臣というポストが初めて作られ、川島が就任したのでした。

記者会見にて、金が集められなくなった事務局が政府に泣きついてきた、自分はトトカルチョの代わり、200億円かかる東京オリンピック。道路を作るのは建設大臣、旅客を運ぶのは運輸大臣、選手強化は文部大臣、それらを総合的にまとめるのは自分。やるからには立派なものにする、と調子よく語るのです。

政治は、勝手に首を突っ込んできた川島に不快感を持つのですが、表面上は穏やかに川島・津島・政治・東の4人で固い握手を交わしたのでした。

会見後、川島は政治に津島ではやりづらいだろうと話を振ってきました。

かつては切れ者であった津島も今では何をするにも優柔不断で後手後手に回っている、河野(桐谷健太さん)も池田首相も津島ではオリンピックはやり遂げられないと言っていると政治に語るのです。

しかし、政治は足並みがそろわない時もあったが大した問題ではない、と津島を庇うのです。

政治は、東に川島に言われたことを告げると、東は自分も同じことを言われたと告白したのです。

政治と津島ではだめ、と言われたが、政治は必要と答えた東に対し、では津島はどうかと質問してきたというのです。

政治家の恐ろしさを痛感する2人でした。

政治は、川島の言いなりにはならない、津島を守る、断固戦う、と誓いました。

若者の関心を集めるためには

オリンピックに対する若者の無関心さに悩んでいた政治は、偶然『テレビ寄席』で五りんがオリンピック噺をしているところを見ました。

やたらと詳しくオリンピックについて語る五りんを見ていて、政治は五りんをオリンピックの広告塔にしようと思いつくのです。

政治は岩田に命じ五りんを探し始めました。

岩田はテレビ寄席が行われている高座にたどり着き、下がろうとする五りんを呼び止め高座に突進していきました。

次回、第43回「ヘルプ!」

オリンピック開催まであと2年にも関わらず国民はオリンピックに無関心。

そこで政治は寄席でオリンピック噺を語る五りんに目を付けオリンピックの広告塔にしようとします。

オリンピック前哨戦として、ジャカルタで行われるアジア大会に向かうのですが、そこで大問題が起こってしまいます。

政治、人生最大の危機です。

五りんの広告塔起用にも驚きましたが、政治の人生最大の危機とは一体なんなのでしょう。

政治の夢のオリンピックは無事開催できるのでしょうか。

まんまとオリンピック担当大臣に就任した川島の思惑、政治の危機。

次回、第43回は「ヘルプ!」です。

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