2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されますね。

33の様々な競技が行われますが、やはり第1回の古代オリンピックの時代から実施されている陸上競技には注目が集まります。

そして、2019年大河ドラマに選ばれたのは「いだてん~東京オリムピック噺~」。日本が初めてオリンピックに参加したスウェーデンの第5回ストックホルム大会。

マラソン代表となった金栗四三と短距離の三島弥彦は、世界の壁の高さを痛感しました。

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前半は金栗四三を中心にストックホルム大会出場への物語と、後編には1964年に東京オリンピック招致に情熱を傾けた田畑政治が東京オリンピックを実現するまでの半世紀の物語を描いていきます。

そこで、今回は「いだてん~東京オリムピック噺~」のストーリーや主要キャスト・スタッフをご紹介します。

あらすじ

「いだてん~東京オリムピック噺~」は、日本人初のオリンピック出場選手となった金栗四三と、東京にオリンピックを招致するために死力を尽くした田畑政治の2人の主人公の人生を3部構成、リレー形式で描かれます。

まずは前編「ストックホルム大会編」

1909年(明治43年)、東京高等師範学校の嘉納治五郎校長のもとに、国際オリンピック委員会(IOC)会長・ピエール・ド・クーベルタン男爵からオリンピック参加を呼びかけるメッセージが届きました。

1896年から始まり、既に4回開催されていたオリンピック。

世界からの注目度も増えてきていましたが、当時はまだアジアからの参加はありませんでした。

日本ではまだ、柔道や鷹狩りなど、生活の中で必要なものとしての武術はありましたが、スポーツとしては定着していない時代でした。

同年5月、ベルリンで開催されたIOC総会にて、嘉納治五郎はクーベルタン男爵の推薦を受けてIOC委員に就任しました。日本初のIOC委員の誕生です。

これにより、第5回ストックホルム大会への競技参加勧誘が行われ、嘉納は、日本人選手がオリンピックに参加するために動き始めたのです。

ストックホルム大会に参加するために、まず行ったことは国内スポーツを統括する団体の設立でした。

1911年7月に大日本体育協会を設立、会長に嘉納治五郎、その他役員に大森兵蔵、永井道明、安部磯雄らが就任し、ストックホルム大会に向けて、国内オリンピック予選会の開催と、代表選手派遣に向けての事業に取り組むことになりました。

日本国内でオリンピックの知名度は低く、まずオリンピックの存在を国民に知らせるための努力から始まりました。

その結果、91名が日本代表の座を目指して予選会を戦うことになったのです。

そこで、100m、400m、800mで3冠となった東京大学の三島弥彦選手が短距離選手として選ばれ、25マイルマラソンで好成績を出した東京高等師範学校の金栗四三選手の2名が日本代表選手として選ばれたのです。

こうして、日本初参加となるストックホルム大会に嘉納治五郎団長・大森兵蔵監督・そして選手2名の4人の日本代表選手団は、スウェーデンの首都、ストックホルムを目指したのです。

初めての大会で、準備も何も全くの手探り状態で行った結果、準備不足と体調不良などの理由から、2人の結果は惨敗。

世界の壁の高さを思い知りました。

そして中編では、1936年のベルリン大会で陸上・水泳などで好成績を残した日本はスポーツ大国と認められ、第12回オリンピックは東京で行われることに決定していました。

しかし、戦争による影響で、第12回大会が中止。次の第13回ロンドン大会も第2次世界大戦が始まってしまい再び中止となってしまいます。

挫折を経て復活を目指す金栗は、厳しい練習を重ね再びオリンピック出場を目指し奮闘し続けます。

後編では田畑政治が日本にオリンピックを招致するための奮闘と苦労の物語が描かれます。

病弱で自分は泳げないが、地元の浜名湖で水泳コーチとして目覚め、やがて朝日新聞社に入社、政治記者になった田畑政治。

1924年に設立された日本水泳連盟の創設に参画し、水泳指導者の第一人者として1932年のロサンゼルス大会、1936年のベルリン大会で日本代表監督を務めました。

その後、第2次世界大戦が終わると、その直後から東京でのオリンピック開催に向けて尽力していきます。

“平和の祭典”としてのオリンピックを日本で、東京で行うために、イノシシのように突進し、ついに1964年の「東京オリンピック」招致を見事成功させるまでの物語です。

物語の語り手は、稀代の落語家・古今亭志ん生(ビートたけし)が務めます。

架空の落語「東京オリムピック噺」として軽妙に語ります。

オリンピック初参加から、決まっていた第12回東京オリンピックが戦争のために中止になったこと、戦争後、平和の祭典としてのオリンピックを日本で行うための奮闘の様を、古今亭志ん生の人生とともに、明治から昭和にかけての東京の移り変わりが描かれます。

大河ドラマ初の4K制作で午前9時から先行放送され、朝から番組が楽しめるようになります。

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主要キャスト

金栗四三 (中村勘九郎さん)

1912年、第5回ストックホルム大会のマラソン代表選手に選ばれ出場したものの、レースの途中日射病により意識を失い近くの民家で介抱を受けました。

金栗が目を覚ましたのは翌日のこと。競技途中日本人選手が姿を消したと話題になり、不本意な結果を残すことになりました。

その後、再起に向けて走り出し1916年の第6回ベルリン大会でのメダルを期待されていましたが、第一次世界大戦勃発のため開催中止。

続く2大会にも代表として選出されましたが、結果は奮いませんでした。

師範学校の教師となり後進の指導とともに、箱根駅伝の開催に尽力、日本に高地トレーニングを導入し日本のマラソン界の発展に大きく貢献しました。

日本における「マラソンの父」と称される人物。

主役・金栗四三を演じる中村勘九郎さんは、大河ドラマ2回目の出演にして主役を演じます。

2004年「新選組!」では藤堂平助を演じ、好評を博しました。

歌舞伎の名門・中村家の長男として生まれ2012年6代目中村勘九郎を襲名しました。

テレビ・映画・舞台とマルチに活躍する役者さんです。

2017年の映画「銀魂」では、真選組局長・近藤勲を演じ、ビジュアルの完成度の高さや豪快な演技が話題を呼びました。

大河ドラマ史上2度目となる親子2代で主演を務めることになります。

父・中村勘三郎さん(当時は5代目中村勘九郎)は1999年「元禄繚乱」で主演を務めました。

また、同一の芸名(中村勘九郎)で、2回主演を務めるのも大河史上初となります。

田畑政治 (阿部サダヲさん)

静岡県出身の水泳指導者。自身は病弱で泳げないが水泳指導者として活躍し、1932年のロサンゼルス大会では日本代表監督を務めました。

東京帝国大学卒業後、朝日新聞社に入社し、政治経済部長、常務と着々と出世の道をたどります。

1939年には、日本水泳連盟の理事長に就任、1948年には会長となります。

同年のロンドン大会に参加拒否をされたため、日本選手団の実力を見せるために日本選手権決勝をオリンピック同日に設定するなど、策略を巡らせます。

国際水泳連盟に復帰するために奔走し、1952年のヘルシンキ大会、1956年のメルボルン大会でも日本選手団の団長となりました。

第2次世界大戦後、早いうちから東京へのオリンピック招致を画策しており、1964年開催の東京大会招致における中心人物として情熱的に尽力しました。

田畑政治を演じる阿部サダヲさんは、劇団大人計画所属の俳優さんです。

数々の映画・テレビ・舞台で活躍し、「グループ魂」というバンドで紅白歌合戦にも出場経験があります。

2000年、大人計画のメンバーであり、「いだてん~東京オリムピック噺~」の作者・宮藤官九郎の作品「池袋ウエストゲートパーク」に出演以降、宮藤作品の常連出演者となっています。

大河ドラマ出演回数は多く、

  • 1999年 元禄繚乱-真田信就
  • 2012年 平清盛-信西
  • 2017年 おんな城主直虎-徳川家康
  • 2019年 いだてん~東京オリムピック噺~-主演・田畑政治

となっています。

  • 第31回日本アカデミー賞主演男優賞優秀賞を獲得(「舞子Haaaan!!!」)
  • 第60回ブルーリボン賞主演男優賞を獲得(「彼女がその名を知らない鳥たち」)

などの受賞歴もある、演技に定評が有る素晴らしい役者さんです。

脚本・宮藤官九郎さん

今回の大河ドラマではオリジナル脚本を手がけている宮藤官九郎さん。

阿部サダヲさんと同じく劇団大人計画に所属しています。

数多くのテレビドラマ、映画、舞台で脚本を手がけ、2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」が大ヒット、話題になりました。

テレビ作品の代表作としては、

  • 池袋ウエストゲートパーク
  • 木更津キャッツアイ
  • タイガー&ドラゴン
  • 流星の絆
  • あまちゃん
  • ゆとりですがなにか

この他にも多数脚本を手がけていますが、上記作品は全てザ・テレビジョンドラマアカデミー賞を受賞。

「ゆとりですがなにか」では、第67回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しています。

映画作品では、

  • GO-第25回日本アカデミー賞最優秀脚本賞
  • ピンポン-第26回日本アカデミー賞優秀脚本賞
  • 舞妓Haaaan!!!-第31回日本アカデミー賞優秀脚本賞
  • 木更津キャッツアイシリーズ-平成15年度芸術選奨新人賞放送部門
  • 真夜中の弥次さん喜多さん-新藤兼人賞金賞
  • 鈍獣-第49回岸田國士戯曲賞

数多くの作品を生み出し、数多くの賞を受賞されています。

その他、脚本以外にも監督を務めた作品も多く、また、俳優としても数多くの作品に出演されています。

今回の「いだてん~東京オリムピック噺~」では、宮藤さん阿部さんと同じ劇団大人計画所属の俳優陣も多数出演します。

戦争と政治と景気に振り回された人々の群像劇を宮藤さん独特の世界観でじっくり丁寧に描かれます。宮藤さんらしい笑いあり、涙ありの素敵な物語になるのは必至。

もう、期待しかありませんね。

音楽・大友良英さん

2013年NKK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」のオープニングと劇中歌「潮騒のメモリー」「暦の上ではディセンバー」を手がけ、話題を呼んだ大友良英さん。

「いだてん~東京オリムピック噺~」でも宮藤官九郎さんとタッグを組み音楽を担当します。

「あまちゃん」の軽快な音楽は朝から元気をもらいましたよね。

今回は大河ドラマ、どんな音楽になるのか今から楽しみです。

題字・横尾忠則

「いだてん」は「韋駄天」と書き、仏舎利を奪って逃げた鬼を追っかけて捕まえた神様のことをいいます。鬼よりも足の速い神様だったんですね。

タイトルロゴをデザインした横尾忠則さんは、「走り続けるドラマになってもらいたい」というコメントを残しています。

ほんと、いかにもいつまでも走り続けるようなタイトルロゴで、躍動感を感じますよね。

時代を疾走する主人公たちを彷彿とさせる見事なタイトルデザインです。

幅広い作風で、ジャンルを超えて活躍する日本を代表する美術家さんです。

「いだてん~東京オリムピック噺~」への期待

2020年の東京オリンピックを前にして日本が初めてオリンピックに参加したストックホルム大会、次の大会では満足のいく結果を、と奮闘したにも関わらず、戦争の影響で中止となった第6回ベルリン大会、また、東京に決まっていた第12回大会、ロンドンで開催予定だった第13回大会も戦争のために中止になりました。

平和の象徴として日本にオリンピックを、という強い願いから、招致に奮闘し、やっと願いが叶った東京大会のお話です。

これだけでも興味が沸いてくるのに、宮藤官九郎さん×中村勘九郎さん×阿部サダヲさんの組み合わせ。

絶対に面白くなる組み合わせですよね。

綾瀬はるかさん、生田斗真さん、役所広司さんや大竹しのぶさんら大物俳優陣も勢ぞろい、さらに、語りが古今亭志ん生役のビートたけしさんが務めます。

明治から大昭、昭和にかけての日本の移り変わりが分かり、まだ何もなかったスポーツ協会の設立の苦労や挫折、手探りで行ったストックホルム大会での大失敗。

再起を目指して突き進む金栗四三とオリンピック招致に向けて奔走する田畑政治。

私たちが知らなかったオリンピックのあれこれが描かれるこの物語は、2020年東京オリンピック開催前に是非見ておきたいドラマです。

情熱に突き動かされ成功に導いた2人の主人公と彼らを支える人々の群像劇。

始まりが楽しみで仕方がありません。