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軍師官兵衛 第19回「非情の罠」のネタバレとあらすじと感想。

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「軍師官兵衛」は、2014年1月5日から12月21日まで放送された大河ドラマです。

2018年4月からNHK BSプレミアム日曜昼12時から、大河ドラマアンコール枠で再放送しています。

2018年8月5日に放送されたのは、第19回「非情の罠」です。

前回、三木城攻めの為の調略に岡山城へ出向いた黒田(小寺)官兵衛(岡田准一さん)は、宇喜多直家(陣内孝則さん)から「西の方にばかり気にしておると、背後を突かれるやもしれぬぞ。」と言われます。宇喜多の言う「背後」を小寺政職(片岡鶴太郎さん)のことだと思い込んでいた官兵衛は、のちに荒木村重(田中哲司さん)だと分かります。

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村重は、徐々に織田信長(江口洋介さん)のやり方ついていけなくなっていたところに、毛利から調略をかけられていました。さらに家中に石山本願寺に通じている者らがいるのが分かり、その者らが織田方に捕まったと知り、謀反を決意しました。

前回の第18回「裏切る理由」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第19回「非情の罠」のあらすじと感想です。

目次

秀吉と光秀の説得

信長の命により、羽柴秀吉(竹中直人さん)と明智光秀(春風亭小朝さん)が有岡城に入り、村重の謀反を思い留まらせようと説得をしましたが、村重の家臣たちは二人を取り囲んで話の間中ずっと見張っており、村重は頑として受け入れませんでした。

村重は、嫡男に嫁いでいた光秀の娘、倫を返す事に同意し、秀吉と光秀に「お主たちとは浅からぬ縁ゆえ、助言しておく。先の事を考えてみよ。いずれ信長に使い捨てにされる。そうなる前に身の振り方を決めるのだ。手遅れにならぬうちにな。」と言いました。

秀吉と光秀は安土に戻り、信長に報告しようとしましたが、取り次ぎに来た万見仙千代(田中幸太朗さん)の様子で結果が分かった信長は二人に会おうとせず、手入れしていた外国の剣でテーブルを叩き切りました。

播磨平井山の秀吉の本陣で、官兵衛は寝込んでいた竹中半兵衛(谷原章介さん)に「上様は荒木殿を討てとお下知されました。」と報告すると、「乱世が終わり天下が一つにまとまるまで、まだまだ時がかかるというのか。」と半兵衛は自分に残された時間がない事をさとりながらつぶやきます。

そこへ栗山善助(濱田岳さん)が、職隆(柴田恭兵さん)から御着城の様子を探るよう頼まれていた伊吹文四郎(遠藤要さん)を連れて現れました。

伊吹は「御着の小寺政職様が、荒木村重様と通じ籠城の支度を始めたとの事でございます。」と官兵衛に報告しました。一番恐れていた事態に茫然となる官兵衛。

御着城へは、職隆が小寺への取次ぎを願っていました。

代わりに出てきた小河良利(磯部勉さん)が「殿は会わぬと仰せじゃ。我らは織田を見限った。織田配下の黒田とはもはや話す事がないとの事。もっとも黒田もこちらにつくというのなら、話は別だが。」と迫ってきました。職隆は「荒木村重殿に唆されましたな。大方、播磨をやるとでも言われたのでござろう。そのような口車に乗っては、お家を滅ぼしますぞ。」と言います。

しかし小河は聞かず、小寺に会わせてはくれません。「物騒な事にならぬうちに帰られよ。大人しく帰すのは、殿のご恩情であるぞ。職隆殿、二度と会う事はあるまい。さらばじゃ。」と最後通告されました。

小寺は嫡男の斎(相澤侑我さん)と仏壇に手を合わせながら、亡くなった妻のお紺(高岡早紀さん)に守ってくれと言い、「今度こそ、わしの見立てに狂いはない。」と言っていました。

そこへ小河が来て、黒田に対して何か手を打った方がいいのでは?と言ってきました。小寺はその言葉に顔をしかめて「ここは思案のしどころじゃの。」と悪い顔をするのでした。

姫路に戻った官兵衛は、職隆に御着の様子を聞きます。「今度ばかりは殿の気持ちは固まっておるようじゃ。」と職隆は会わせてもらえなかった事を話しました。村重と示し合わせての謀反で間違いなく、事は重大でした。

話を聞いていた光(中谷美紀さん)は、人質に出した松寿丸(若山耀人さん)の命を心配するのでした。

だしが動く

有岡城では、中川清秀(近江谷太朗さん)が小寺が毛利に寝返った事で、三木、御着と続いて他の織田方に残る播磨の者たちもこちらにつくだろうと予想していました。

しかし村重は「姫路以外はな。」と官兵衛は秀吉に惚れているので、黒田は寝返らないと言います。清秀の助言通り、村重は籠城が長引くと不利となる為、毛利に書状を出す事にしました。

そこへ妻のだし(桐谷美玲さん)が産まれたばかりの子を連れて部屋に入ってきて、「もはや戦は避けられぬのでしょうか?」と聞いてきました。だしは清秀が村重のいとこで朋輩だから、その意見に引きずられているだけで、村重の本当の気持ちでないのではないかと疑います。しかし村重は否定します。

だしは、高山右近(生田斗真さん)の意見も聞くよう言いましたが、はじめは反対していたものの、右近も今や覚悟を決めて戦いに向けて準備しているとの事でした。

だしは続けて「官兵衛様は?官兵衛様なら、戦を避ける良い知恵をお持ちのはずです。」と言うと、村重は目を伏せて子供の顔を指で撫でて、「いらん心配をせずともよい。お前の役目はこの子を立派に育てる事じゃ。」とだしを戦の話から遠ざけました。

皮肉なことに、村重は信長への謀反を決めた事で前の自信あふれる表情が戻ってきており、怯えもなくなり堂々とした態度が戻っていたのでした。

だしは次に有岡城内のキリシタンの教会に行き、右近に「なんとか殿をお止めする事は出来ませぬか?」と聞きます。右近はだしに高槻城主になったいきさつを話します。

右近の家は、かつて高槻城主であった和田惟政に仕えていました。惟政が亡くなり跡を継いだ惟長が、右近が城主の座を狙っていると疑い、殺そうとしてきました。

右近は殺される前に殺さねばと、当時敵であった村重に頼り、惟長を襲って高槻城を乗っ取ったのです。今では敬虔なキリシタンと呼ばれているが、そんな立派な男ではなく、争いや裏切りを繰り返してきた罪深い男だと自分自身を語ります。

首の傷は、その争いの際に出来た傷で、一命を取り留めたことで、何か大きなものに生かされていると感じ、本当の信心に目覚めたと言います。

右近は村重との関係を語ると、だしに「村重様は私の恩人。何があっても裏切る事は出来ませぬ。」と言うのでした。右近は高槻城に戻り、籠城の支度をすると言って去っていきました。

なにやら一口で謀反と言っても色んな思いや関係性が複雑に絡んで、本当の気持ちがどこにあるのか、誰のための謀反なのか、よく分からなくなってきました。

一方、信長は、かつて自分を裏切った実の弟を殺めた事を思い出し、自分の行く手を阻む者、裏切り者はけして許さんと怒りを露にしていました。感情を高ぶらせる事なく、静かに怒る姿は本当に恐ろしいものでした。

単身有岡城へ

長浜城にも御着が裏切ったことが、蜂須賀小六(ピエール瀧さん)によっておねに知らされ、松寿丸の事を心配していました。蜂須賀は、秀吉はまだ何も言ってなかったと言います。

おねは松寿丸の笑顔を複雑な表情で見守りました。

官兵衛は、黒田の親族、家臣たちとこれからについて話し合っていました。職隆が、御着からは既に敵とみなされている事を話すと、休夢(隆大介さん)は「小寺が毛利に願ったら松寿はどうなる?」と一番に松寿丸の事を心配しました。

皆が黙り込むなか、井上九郎右衛門(高橋一生さん)が静かに「御着を攻め落とす他ありますまい。」と言います。兵庫助(植木祥平さん)、休夢、職隆、官兵衛の黒田の親族たちは目を見合わせます。

沈黙を破るように母里太兵衛(速水もこみちさん)が「やりましょう!一刻も早く。」と言うと、善助が「曲がりなりにも御着はご主君であるぞ。」と太兵衛を押さえます。

しかし休夢が「いや、九郎右衛門の言うとおりじゃ。ここまで散々尻拭いをしてきた我らに御着の殿のこの仕打ち。もはや許せぬ。小寺を討つべし!」と九郎右衛門の意見に賛成します。兵庫助も「一刻も早く討ちましょう。」と休夢の意見に乗ります。

しかし、官兵衛は小寺を討つ事は許さないと言い、小寺は周りの意見に惑わされているだけと言って、自分が説得してくると言いました。

今は敵となってしまっている御着に行くことを心配した光が、官兵衛を呼び止めましたが、「万事うまくいく。松寿の事も心配いらぬ。」と言い、光を安心させるのでした。

官兵衛は、九郎右衛門、太兵衛、善助を連れて御着城へ向かいました。小寺は会ってくれました。小寺は官兵衛に会うなり、自分につくよう言ってきました。

官兵衛は逆に、「荒木様とて足利義昭公や毛利に唆されて謀反を起こしたまで。本意ではございませぬ。」と、村重の妻のだしからもらった書状を証拠として小寺に差し出します。だしは、右近がだめだったので、官兵衛に書状を出していたのです。

気持ちが揺さぶられたかに見えた小寺が、「村重が考え直す?そうなればわしも…。」と言ったので、官兵衛は「荒木殿が翻意なされば、殿も考え直す、という事で相違ございませぬか?」と半ば強引に言う事を先回りして言い、村重を説得すると言います。

小寺は「よかろう。村重を説き伏せることが出来れば、わしも考え直す。官兵衛を頼れと言うのはお紺の遺言じゃった。」と感じ入ったように言い、官兵衛を送りました。

しかし、官兵衛が去った後の小寺の目は鋭く、何か他に考えている様子でした。

次に官兵衛は、秀吉のもとへ行き、有岡城に行くと言いましたが、「無駄じゃ。村重は腹をくくっておる。もうどうにもならん。」と言います。

しかし官兵衛は初めて会った頃の村重の話をし、話を聞いてもらえるだろうと、あくまで楽観的に自信を持って言います。秀吉も官兵衛を信じ「お主なら出来るかもしれぬ。」と言い、認めました。

続けて半兵衛にも会い、「今の有岡城は、反旗を翻したばかりで殺気立っておる。あまりにも危ない。」と半兵衛にも止められます。半兵衛は自分が亡き後、軍師の跡を継ぐのは官兵衛しかいないと思っていたのに、官兵衛が亡くなれば誰が秀吉を支えるのかと冷静に止めます。

しかし、官兵衛は黙って頭を下げるだけで聞く耳を持ちませんでした。「播磨者は頑固でござるな。」半兵衛は諦めたように言うのでした。

外で半兵衛から大事な役目があると言われて待っていた善助と太兵衛。一時待って半兵衛が現れると、九郎右衛門が慌てて走って来て「半兵衛様。殿はどこに行かれたのです?殿が陣の外に出られるのを見たものがおります!」と聞きます。

半兵衛は「官兵衛殿は一人で有岡城へ向かわれた。追っても間に合わぬ。官兵衛殿に頼まれて、お主たちをたばかった。官兵衛殿からお主たちに言づてを頼まれた。有岡城には殺気立った荒木の兵がおる故、何人で行っても同じ事。この先、自分に何かあった時には大殿の命に従え。黒田を支えるのはお主たちだ。残って姫路を守ってくれ。」と三人に話します。

太兵衛は官兵衛を追おうとしましたが、善助が「もはやご無事を祈って待つしかない。」と止めました。

官兵衛は馬に乗って単身、有岡城に入りました。

小寺の裏切り

官兵衛は、有岡城で村重と対面すると早速説得をはじめました。

「まだ間に合います。小寺の殿と約束をしてまいりました。荒木殿が翻意なされば我が殿も考え直すと。直ちに上様に頭を下げられませ。秀吉様が取り持ってくれましょう。今が最後の機でございます。初めてお会いした時のことを覚えておいでですか?13年前堺へ行く途中、私は村重殿に助けていただきました。あの時のあなたには夢があった。私はそのような村重殿にどれだけ憧れたか。信長様は確かに恐ろしい。されど出自によらず人の働きをしかと見てくれる。それを信じてついていこうと思うと話していたのは村重殿ではありませんか?それをここで捨てるのはもったいのうございます!」官兵衛は心を込めて村重に訴えました。

しかし「官兵衛もうやめろ。おことが哀れに思えてきた。」と村重は言うと一通の書状を官兵衛に見せます。御着の小寺からのものでした。

「それを読んでわしは背筋が寒くなった。人間とはかくも恐ろしき事を考えるものなのかと…。官兵衛がそちらに行くので、殺してくれとはな。」村重は悲し気に、吐き捨てるように言うと、官兵衛は目を泳がせます。

「主に裏切られたのじゃよ。」村重は言い放つと、官兵衛は現実を知り茫然となります。

小寺は、自分が播磨一国の国主となる為には、官兵衛にあちこち動き回られたら、面倒な事になる、邪魔だと考え、消えてもらうしかないと村重に殺害を依頼したのです。

江田善兵衛(上杉祥三さん)も「官兵衛の首は毛利への土産にもなりましょう。」と吹き込んでいました。小寺は官兵衛よりも小河、江田の言葉を信用したのです。

村重は小寺からの書状を握りつぶしながら、「わしはおことを殺しはせぬ。織田を見限りわしに味方せぬか?我らが手を組めば、天下も夢ではないぞ。」と逆に説得してきました。

「お断りいたす。それがし断じて裏切りは致しませぬ。」と官兵衛が返事すると、「おことこそ裏切られたのだぞ。」と村重はなおも言いましたが、官兵衛は聞かず、村重の家臣たちに必死に抵抗するも、羽交い絞めにされて牢屋に連れて行かれました。

その様子をだしが目撃し、驚き目を伏せていました。

姫路では職隆が、光が無事を祈っていました。

天正6年11月。ついに信長は自ら軍を率い、村重討伐に出陣しました。しかし官兵衛は有岡城でひとり孤独な戦いを強いられていました。官兵衛の生涯で最も苦難に満ちた日々の始まりでした。

官兵衛はこうと決めたら曲げないまっすぐな性格の人だから、小寺を裏切ることが出来なかったのは分かりますが、酷い話ですね。この先の話を知ってるから思いますが、先に小寺の方から裏切ってくれてよかったのかもしれません。これでようやく晴れて小寺から離れることが出来ます。

しかし、有岡城での官兵衛の苦難の日々を思うと、小寺を襲っておけば…とどうしても思ってしまいます。

村重も官兵衛を味方にしようと説得してきた時に、助けようとしてはくれましたよね。そこに村重の優しさを感じました。

次回、第20回「囚われの軍師」です。

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