大河ドラマ「おんな城主 直虎」第35回「蘇りし者たち」を観ました。

徳川軍は小野政次を処刑したあと、気賀に攻め込みます。見せしめと称して、民も侍も関係なく攻撃され、気賀は一夜にして滅んだのでした。

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今回のサブタイトルは「蘇りし者たち」。2015年ハリウッド映画の「レヴェナント:蘇りしもの」だと思われます。「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で、アカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが監督し、レオナルド・ディカプリオが主演し、マッドマックスのトム・ハーディが出演、実在した猟師ヒュー・グラスの壮絶な復讐劇です。

前回の第34回「隠し港の龍雲丸」を見逃した方は、是非、こちらをご覧下さい。

おんな城主 直虎「第34回 隠し港の龍雲丸」のネタバレとあらすじと感想。

龍雲丸の救出

戦場となった気賀を見て驚く、龍潭寺の僧たちと直虎(柴咲コウさん)。家は焼かれ死人が転がる酷い有様に、直虎は「気賀に城など建てるから…」とつぶやきます。和尚たちは生きている者を探します。直虎が龍雲丸(柳楽優弥さん)を見つけ、息があることを確認しました。

龍潭寺に龍雲丸を担ぎ込み、手当をします。どうやら生きていたのは龍雲丸だけです。

意識のない龍雲丸に、片口という器で薬を飲ませますが、うまく飲み込んでくれません。直虎は躊躇なく、口移しで薬を飲ませました。

瀬戸方久(ムロツヨシさん)は「大沢を下らせるには、見せしめがいると言うておりました」と和尚に伝え、その通り、この殲滅作戦は功を奏し、大沢は徳川に降伏したのです。

徳川家康(阿部サダヲさん)は「降伏した民人をも、射殺したそうではないか」と家臣を咎めますが、酒井忠次(みのすけさん)や石川数正(中村織央さん)は意に介さず、掛川攻めに取り掛かります。

井伊谷攻めでもそうですが、家康は戦や人死を望まないというスタンスで描かれていますね。従来の「狡猾な狸爺」という人物像とは違い、臆病で平和主義的な家康です。

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勝っても負けても戦は…

龍潭寺に、鈴木重時(菅原大吉)の嫡子・重好(下川恭平くん)が訪れます。重時は気賀の戦で討ち死、まだ少年の重好が家督を継ぎ、次の戦に向かうと言います。

「父は生前、次郎様の歌うような経を聞いてみたいと申しておりました」と、お経を頼みました。直虎の歌うようなきれいなお経が、龍潭寺に響きます。

直虎たちの看病の甲斐があり、龍雲丸は目を覚ましました。直虎が口移しで薬を飲ませたことは内緒で、南渓和尚(小林薫さん)が口移ししたと嘘をついてしまいます。

そして近藤康用(橋本じゅんさん)の家臣が龍潭寺を訪れ、怪我人の治療を手伝って欲しいと頼みに来ました。足に大怪我を負った近藤は「なぜこの者たちが…」と怯えますが、直虎は「殺すつもりなら、このまま捨て置きます」と治療をするのでした。

勝ってもまた戦に駆り出される。深手を負うものもいる。直虎は「戦に勝つというは、何なのであろうの」と、龍雲丸に語りかけます。

今川と徳川の和睦

家康は今川氏真(尾上松也さん)と密かに会い、和睦を勧めます。家康は「私は何も好き好んで戦をしているわけではありません。そうするように追い込まれているだけで…」と言うと、氏真は「大名は蹴鞠で勝負を決めればいい」と言い出します。戦国大名としては、戦を好まないという珍しい思想を持った2人です。

「和睦はありがたいぞ!」と氏真は受け入れ、掛川城を引き払い、妻の実家である北条へ身を寄せることに。これにて、戦国大名としての今川家は滅びることとなります。

皆の心の中の政次

龍雲丸は「戦に勝つ」ということの答えとして「井伊は勝ち負けで言えば、負けていないのでは」と言います。土地も名も失ったが、戦に人を出していないのだから。直虎は「しかし政次を失ってしまった…」とつぶやきます。

そこに井伊の家臣である中野直之(矢本悠馬さん)が訪れ、川名の皆からの近況が書かれた手紙を渡しました。それぞれ台所仕事や薪割りを覚え、頑張っているとのこと。

そして年少の中野直久(山田瑛瑠くん)と小野亥之助(荒井雄斗くん)が小石を集めて囲碁を始めると、2人の手筋の中に政次を思い出し、皆が泣き出しました。それからは皆が政次の話をするようになり、不謹慎だけれど、政次の真似などで楽しんでいると言います。

皆の心のなかに、政次が生きていることを感じ、直虎はすすり泣きます。

生き残ってしまった2人

気賀城主でありながら逃げ延び、生き残った方久。龍潭寺で薬を調合する昊天(小松和重さん)を見て「カーン」と何かひらめくと、頭を剃り落とし、昊天に弟子入りすることに。これからは戦道具と同じぐらい儲かって、民の役に立つ薬を商いするのだと言います。

「このあとどうするのじゃ」と聞かれた龍雲丸は、怪我の治っていない体で気賀に向かいます。「誰か戻ってないかと思ったんですがね」と龍雲党一味を探していたのでした。

「どうしていつも、俺だけ生き残っちまうんでさぁね…」とつぶやく龍雲丸に寄り添い「我もじゃ頭。我ばかりが生き残る。」「なれど、そなたを助けることができたことだけはよかった」と直虎は泣きむせびます。龍雲丸はそっと直虎の手を握るのでした。

家康は掛川城に入り、徳川軍勢は遠州全域を手に入れました。しかしそれは武田の怒りを買うことになります。

サブタイトルは「蘇りし者たち」と、複数形です。これは、重症から蘇った龍雲丸と、人々の記憶の中で蘇った政次の、2人を表すのでしょう。

次回は、「井伊家最後の日」です。

おんな城主 直虎「第36回 井伊家最後の日」のネタバレとあらすじと感想。

予告で直虎は、「我はもう、井伊を再興するつもりはない」と言っています。

それでも、戦国の世は続きます。井伊谷は、龍雲丸は、今後どうなっていくのでしょうか?