毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「おんな城主 直虎」。

2017年10月8日、第40話「天正の草履番」が放送されました。

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今回のサブタイトル「天正の草履番」の元ネタは、「天皇の料理番」のようです。ちなみに、「天皇の料理番」は、2015年に佐藤健さん主演でドラマ化されています。脚本が「おんな城主 直虎」と同じ、森下佳子さんと言うことで、ちょっと苦しいですが、「天皇の料理番」が元ネタってことで、これを機会に見直してみてはいかがでしょうか?

前回、しの(貫地谷しほりさん)の嫁ぎ先、松下源太郎(古館寛治さん)の嫡男として徳川家康(阿部サダヲさん)に仕官する予定だった、虎松(菅田将暉さん)。南渓和尚(小林薫さん)の協力の下、井伊の名で仕官することに成功。しかし、今川の国衆であった井伊は信用がなく、小姓としてではなく、草履番からということになりました。

家康の幼名の一部から、井伊「万千代」という名を貰った虎松。同じく小野「万福」と名を貰った亥之助(井之脇海さん)と共に、草履番としての生活が始まりました。

一方、事前に話を聞いていなかった松下は寝込んでしまいます。しのは、協力した南渓和尚に抗議する為、龍潭寺へ駈け込んできました。

前回の第39回「虎松の野望」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

おんな城主 直虎「第39回 虎松の野望」のネタバレとあらすじと感想。

それでは、第40話「天正の草履番」のネタバレとあらすじと感想です。

混乱の収拾に追われるおとわ

しのは、6年我が子以上に虎松(万千代)を可愛がってくれた、夫の松下に申し訳が立たず、たきつけた南渓を責めます。奥山六左衛門(田中美央さん)も松下への恩義があり、しのと一緒に抗議します。しかし南渓は「井伊が再興して嬉しくないのか?」と聞く耳を持ちません。

おとわ(柴咲コウさん)も近藤に「井伊を再興するとつもりはない。と再三言ってきた手前、面倒でしかない。」と、しのと六左衛門と同じ思いです。しのは、万千代にに考え直すようにとおとわから文を書くよう願います。おとわは承知しました。

近藤康用(橋本じゅんさん)にも当然のように、「あれほど再興するつもりはないと言うていたのではないか?」と責められます。おとわは何度も「虎松(万千代)が勝手にやった事。」と言いますが、なかなか信じてもらえません。しかも虎松は死んだ事になっていた為、生きていたこと自体、騙していた事になるので、余計信じてもらえないのです。

おとわは、考え直すように自分からも松下からも説得中だと説明します。近藤は、「待っている間に所領の安堵も願い出るのでは?」と気が気でありません。全くもって当然の話です。

おとわは、ただ「待って下さい。」としか言えないのでした。

一方、万千代と万福は、慣れぬ草履番に悪戦苦闘していました。特に預かった草履を、持ち主に差し出す動作が早く出来ません。

焦るあまり、同姓の別の人物にもう一方の草履を出してしまったり、名前を聞き間違えたりしてしまいます。一斉に帰るので、次々に草履を見つけ出すことがスムーズに出来ず、遅くて罵倒されたりと踏んだり蹴ったりです。名札を作って見分ける方法を見つけたものの、上手くいっていませんでした。

本多忠勝(高嶋政宏さん)は、秀吉が草履番から武将に上がったことを万千代に教えて、「どこにおっても、才覚と言うのは人が見ているもの。」と励ましてくれるのでした。

松下常慶(和田正人さん)は、六左衛門から事の成り行きを聞いて万千代が手を回して井伊の名を復活させていた事を知っていました。そして、しのをはじめ皆怒っている事を伝え、文を万千代に渡します。

代わりに万福が受け取って、「皆の怒りを受け止める事もしなければ。」と読むようすすめますが、「小姓になるまでは読まない。読むとやはり松下で。と言ってしまうから。」と決心が揺らぐことを恐れ、読もうとしません。頑固に自分を通しているようで、実はいつでも崩れ落ちてしまう、脆い十代の精神状態です。

家康とおとわが再会

家康は、常慶が再三、万千代を井伊から松下へ戻すよう頼んでいてものらりくらりとかわしていました。南渓和尚に抗議しようにも、タイミングよく法要があり、会えません。おとわを訪ねてきて「狸ばかりだ。」と愚痴をこぼします。おとわは、常慶の願いに応じて浜松へ出向き、直接万千代を説得する事にするのでした。

祐椿尼(財前直見さん)は「井伊の家名が復した事は、草葉の陰の方たちは喜んでいる。松下にこらえてもらう事は出来ないのか。」と言います。松下には恩義があると思うおとわに、「松下は、跡継ぎが欲しかっただけでは?」とそこまで恩に感じる事ではないと言います。

常慶と浜松へ着いたおとわ。玄関先で万千代と言い争っていたところに、家康が現れます。すっかり百姓になっているおとわが、かつての直虎である事に気づきませんでした。家康はおとわに「話がしたい。」と声をかけます。万千代は「一介の百姓に過ぎない。」と話す事を止めようとしますが、「そなたはわしに指図できる身分か。」と逆に家康は返し、おとわを中に通しました。万千代には、おとわが自分を邪魔する存在にしか思えませんでした。

二人が会うのは、井伊谷城開城(第33回「嫌われ政次の一生」)以来です。

家康は「井伊の家名の件で来られたのか?」と切り出します。おとわは「近藤の手前、今回の話はやりにくくなる事、この上なく、今まで潰れた家の者であるからこそ、家の為ではなく、純粋に土地の為だと言って、近藤に話す際に信じてもらえてきた。迷惑である。」事を家康に話します。そして、家康に万千代の言葉を聞いてくれた理由を聞きます。

「今更、信じてもらえぬと思うが、わしは井伊を助けたかった。直親殿の時も。井伊に攻め入った時も。だが、助けるだけの力がなかった。わし自身、その思いから解き放たれたかった。というのがまず一つある。瀬名の願いというのも大きい。瀬名を泣かせてばかりゆえ。

だが、一番の理由は、その方が、万千代が武将として大きく育つと思うたから。

松下と跡取りとすれば、皆の目は温かい。だが井伊の遺児となれば、様々な事を言われると思う。今川の国衆の子。銭で潰れた家の子。あるのは家格だけ。

しかしあの子は、叩かれれば叩かれるほど、奮い立つような気がして。違うか?」と家康は万千代に対する思いを告げます。おとわは家康の分析の通りであるとうなづきます。

「この先、万千代が手柄を立てれば、それなりの処遇をするつもりでおる。大袈裟かもしれぬが、それが今後の徳川の生き残りを分ける事になると思う。

徳川の所帯も大きくなってきた。三河者でなくても、実力次第で出世が望めるという家風にならねば。万千代はその先駆けになる力を、秘めておるような気がする。

わしは信玄公のように戦に長けているわけでなく、信長公のように天賦の才があるわけでない。その分、人は宝だ。大事にせねば。」家康は思いを述べます。

「その昔、井伊はまこと人がおりませんで。人がおらねば、何も出来ぬのだと痛感致しました。」とおとわが同調すると、家康は、「上杉を味方にして武田を囲い込む」という考えを書状にして送ってきた時(第28回「死の帳面」)から「考えが似ていると思っていた。もっと考えを聞かせてくれ。」とおとわに言います。

おとわは、家康も戦を避けたかったと知ると喜びます。すっかり打ち解けた二人。

おとわはあとで、南渓和尚に家康はどんな男だったかと聞かれ時、「非凡なる凡。己が凡人である事を踏まえ、決して驕らず、その上で何を為すべきかを捉え、やるべき事を積み上げていかれる。凡なる事を着実に成しえていくお方は、やはり非凡なのではないかと。」と家康を評しました。

出来すぎる人に囲まれた時、自分の器がどれだけ小さいかわかります。そんな人達と近くにいると、自分がちっぽけすぎてどうやったら生き残れるかに必死で、ふて腐れている暇もありません。そしてその人に追いつきたいと、忙しく動くようにもなります。出来る人と一緒にいる事は、自分の力量が知れて幸せな事かもしれないと、私は思います。

万千代の思い

おとわは家康との会談の後、常慶がどうなったか聞きに来て、話が弾んだだけで松下の件を話さなかった事に気づき、逃げようとします。そこへ万福が現れ、話を聞いて欲しいと願います。

万福が万千代の真意を知ったのは、昨年の秋。万千代が元服をせず常慶のように城勤めがしたいと松下に話した時でした。「烏帽子親の候補もいるし、元服しては?」と話す万福に「徳川に井伊を再興してもらうつもりだ。」と明かしたと言います。

「無謀だし、誰も幸せにならない。」と止める万福に万千代は、かつて政次(高橋一生さん)が偽首を今川に差し出し、隠し里へ逃げた時(第31回「虎松の首」)、直虎から聞いた代々守ってきた土地を自分も守ると、己があの日、誓ったから。と答えたと言います。

そして「井伊を大家に、見事に再興したのち、「殿が間違っていたと言っていたのは間違いです。しかし、殿がおられば、虎松は今日という日を決して迎えられなかったでしょう。」と言うつもりだ。」と言っていたことを伝えます。

理由を聞いて万福も「あの時、私達はまだ幼く、戦う事すら出来ずに戦いが終わってしまった。それで負けた奴等と言われるのは、悔しいのです。後押ししてくれとは申しません。

なれど、せめて静かに見ていてくださいませんか?殿は我らに思うように生きよとおっしゃったのですから。」と思いの丈をおとわにぶつけます。

おとわは自分自身が蒔いた種だと知り、何も言えなくなりました。

日の本一の草履番

城を出る帰りにおとわは、万千代が工夫して作った草履棚を見て、万千代に「札も良いが、いちいち付けたり取ったりというのも手間。いっその事、置く所に貼ってしまえばどうだ。」とアドバイスしてから去りました。

おとわのアドバイスを受けて万千代は、草履棚に札を貼っていた時、万福が糊を入れる皿を棚を滑らせて渡す事にヒントを得て、草履を投げて滑らせる練習を始めます。

練習が功を奏して、万千代は草履を棚から素早く見つけ、さらに素早く玄関にいる家臣の目の前へ、草履を綺麗に並べられるまでになります。

これでいちいち草履を持って運んで玄関に並べる手間が省け、大幅な時間短縮が出来ました。

家臣たちも万千代の手さばきの美しさに感心します。その様子を見て家康は「あれはもう、日の本一では?」と言うと「あそこまでやられては替えがききません。」と榊原康政(尾美としのりさん)が言います。

万千代は、後任に草履番の仕事を引き継ぐことが出来れば、小姓に上がる事が出来ることになりました。さて、どうなるのでしょうか?

松下の親心

おとわは松下家に出向き、万千代の説得に失敗した事を詫びます。常慶も「徳川の殿も、井伊でとの思いも、お強いようで。あまりしつこく食い下がるのは、松下にとっても良くないかもしれません。口惜しくはございますが…。」とおとわをかばいます。

しのは、激しく抵抗します。6年間、自分と息子を大事にしてくれた夫に対して義理が立ちません。しのの他にこの状況に抗議できる人はいません。

「わしが、もう構わんと言うたらしのはそれでよいか。」と松下が口を挟みます。しのは「こんな話、飲む事はございません。」と夫をかばいます。

「なれどそなた、井伊家の再興が、全く毛筋ほども嬉しくないわけではあるまい。」と松下が問いかけると、しのの目は泳ぎ、「嬉しくなど、ございません。」と否定します。

「そなたは、まごうかたなき虎松の母だし、例えかりそめでもわしは虎松の父だった。ならば、最後まで親らしくあらぬか?あやつの思うように、送り出してやらぬか?」と松下は優しく諭します。その言葉を聞いてしのは「まことに、まことに申し訳ございません!」と泣きながら謝るのでした。

なつ(山口紗弥加さん)は、おとわに「但馬は不幸せだったと思うか。」と問います。おとわが答えに困っていると、「自分も亥之助も慕っていた。義兄はそれなりに笑ってくれていた。不幸せだと思われていると、私達は何だったかと思う。」となつは言います。

おとわが反省していると、なつは笑い「これから楽しみです。井伊と小野が肩を並べて共に歩いていくのですね。」と喜びます。おとわは、直親(三浦春馬さん)と政次が井戸の前で笑い合っていた場面を思い出したのでした。

しのの思いを考えると複雑ですね。嫁ぐ時は井伊の為を思って嫁ぎ、嫁いだ先があまりに良かったので今度は義理立てしたい。板挟みが可哀想です。

松下は井伊と話し合い、新しく跡継ぎを探すことになりました。松下と井伊は、一体となる事になったのです。松下は万千代に会いに行き、「いい働きを頼むぞ、井伊万千代殿。」と言って励ましたのでした。

氏真流の仇討ち

今川氏真(尾上松也さん)は京にいて、優雅に楽しんでいました。歌を詠んでは、紙の香りを楽しんでいます。三河の紙は草臭いなどと言って、助けてもらった三河の悪口などを言い、羽を伸ばしています。

そこへ織田信長(市川海老蔵さん)から「蹴鞠をせよ。」と要請されます。家臣の朝比奈泰勝(ヨシダ朝さん)は、義元(春風亭昇太さん)の仇だと言って、拒否するよう進言します。

しかし氏真は、武田勝頼(奥野瑛太さん)との戦を控えた信長に協力することは徳川の助けになる、「戦だけが仇討ちではない。」と蹴鞠をすることを了承するのでした。

氏真は、武将としては上手くいきませんでしたが、こうやって策を巡らせたり、裏で工作することは得意そうですね。頭がいいのでしょう。太守様だった頃より、活躍しそうな予感です。

次回、第41回「この玄関の片隅で」です。

おんな城主 直虎「第41回 この玄関の片隅で」のネタバレとあらすじと感想。

武田との戦が再び始まります。

万千代は初陣を飾る事が出来るのでしょうか?