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西郷どん 第16回「斉彬の遺言」のネタバレとあらすじと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年4月29日、第16回「斉彬の遺言」が放送されました。

前回、大老井伊直弼(佐野史郎さん)の画策により、次期将軍が、紀州の徳川慶福(荒木飛羽さん)に決まりました。島津斉彬(渡辺謙さん)は、西郷吉之助(鈴木亮平さん)の進言に背中を押され、京で挙兵する事を決めました。

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しかし、一足早く京に上り、挙兵の準備をしていた吉之助たちに、薩摩から近衛忠煕(国広富之さん)に宛て、斉彬が亡くなった事を知らせる書状が来たと、月照(尾上菊之助さん)が伝えに来ました。

斉彬を亡くした今、薩摩が挙兵する事は不可能となり、吉之助は近衛と月照に、水戸の徳川斉昭(伊武雅刀さん)に挙兵を命じる詔を、天皇から出してもらうよう頼みました。

今回は、井伊直弼による安政の大獄がはじまります。

前回の第15回「殿の死」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第16回「斉彬の遺言」のあらすじと感想です。

目次

斉昭、慶喜失脚

近衛と月照の働きかけにより、天皇から水戸へ、詔を出してもらえそうだという情報を聞きつけた吉之助と橋本左内(風間俊介さん)は、また幕府に立ち向かう事が出来ると喜びます。

左内は、京に残って詔の件を諸藩の同志たちに伝えると言い、吉之助は江戸に行って水戸の斉昭に急ぎ詔の事を伝えると言い、二手に分かれて動く事になりました。

月照は二人に「お二方とも、くれぐれもお気をつけなされ。恐らくこれが最後の命綱です。」と力を込めて言い、送り出しました。

吉之助は江戸に着き、水戸藩邸にいる斉昭を訪ねましたが、門前払いをされました。

吉之助は次に品川の磯田屋に行き、一橋慶喜(松田翔太さん)に、慶喜から斉昭に話を通してもらおうとしました。

しかし斉昭は、吉之助が江戸に着く前、越前の松平慶永(津田寛治さん)と共に、朝廷の意に反して勝手に日米修好通商条約を結んだ井伊に、抗議をしに行っていました。

その結果、蟄居を言い渡されていたのです。もう水戸も力を失っていました。

かくいう慶喜も、斉昭同様、井伊に抗議をしに行っていたので、処分待ちの身だったのです。

「水戸様がだめなら一橋様が!」と諦めきれずにすがってくる吉之助に、慶喜は「薩摩守はもうおらんのじゃ。口惜しいが、あの男は大きかった。お前とも二度と会う事はないだろう。」と言い、去っていきました。

ふき(高梨臨さん)は、弱気になった慶喜から、「一緒に逃げよう。」と言われて実際に逃げようとしましたが、慶喜に「この先生きていたら迎えに来る。」と言われ、「待ってる。」と約束したのでした。ふきはヒー様の事を思っていたんですね!

この後慶喜は、井伊から隠居、謹慎を申し渡されて3年邸内に蟄居させられたのです。

必死に斉彬になろうともがく吉之助ですが、慶喜にキツイ事を言われてしまいましたね。慶喜自身も自身の力のなさを実感し、敗北宣言していました。辛い場面でした。

月照からの励まし

一方、京に引き返した吉之助は、近衛に江戸での事を報告しました。左内は「我らの最後の望みも絶たれました。」と涙を流します。吉之助はただただ謝るしかありませんでした。

その晩一人、斉彬からもらった懐刀を見つめていた吉之助の部屋を、月照が訪ねました。

「薩摩に帰って死ぬつもりでは?」と聞いた月照は、吉之助の態度で「やっぱり。」と言います。

「殿のおらん、こん世におっても、意味のなか人間でごわす。」と力なく答える吉之助。

「あんたさん、よう肥えといやすから、腹切ったら血もぎょうさん出て、はらわたもさぞかし立派なもんが出て来るやろ。ほやけど、それだけの事です。

薩摩守様のご遺志はどなたが継ぐのですか?あんたさんの頭の中には、薩摩守様のご遺志がいっぱい詰まってる。今死んでしもたら、そのお考えも消えてしまうのです。

生きてあんたが薩摩守様になりなされ。」

月照は自害を考えていた吉之助を止めたのでした。

原作ではここで交わりをもって慰めるのですが、さすがにNHK大河でそこまでの表現はしませんでした。

安政の大獄はじまる

天皇から、水戸に挙兵を命じる詔を出されていた事を知った井伊は、それを口実に関わった者への取り締まりを始めました。世に言う、「安政の大獄」です。

月照も、天皇をそそのかした人間として追われていました。近衛にまで被害が及ばぬよう、月照は詔の責任を一人で追うべく、幕府へ自ら名乗り出ようとします。

しかし吉之助は、月照を薩摩へ連れて行くと提案し、有村俊斎(高橋光臣さん)と三人で薩摩へ逃げる事になりました。

左内が、早く京から大坂へ逃げられるよう、舟を手配してくれました。別れる前に左内は、自ら調合した薬を吉之助に手渡します。

「僕は医者ですが、この病んだ日本国の医者になりたいと思って生きてきた。医者は目の前の一人しか救えない。しかし僕は、もっとはるかに多くの人を救いたかった。

そのためには、この国の仕組みを是が非でも変えねばならん。吉之助殿、僕はまだ何一つとして諦めてはいません。」

左内はそう言って、最後に「江戸で待っています。」と、吉之助と笑顔で別れました。

しかし、左内は三人を見送った後すぐに、彦根の長野主膳(神保悟志さん)に捕縛されたのでした。吉之助に渡した薬が、未来へつなぐバトンの意味だったのでしょうか?

吉之助の決意

橋本左内が捕まり、幕府の狙いは吉之助と月照に定められました。

吉之助は、険しい山道を、月照をおぶって逃走していました。

あと少しで宿場というところで、先に行っていた俊斎が、月照と吉之助、二人の人相が描かれた手配書を持ってきて危険を知らせに戻ってきました。

宿場に入れず、山の中の小屋で眠る三人。一人起きて山道に座り込み、斉彬からもらった懐刀の紐をほどき、刀を抜いた吉之助。

「何をしておる。」後ろから声がして振り返ります。そこにはマントを着けた斉彬が立っていました。

「お前は一体、何を学んできたんだ。答えよ、西郷。」斉彬は問いかけます。吉之助は泣きながら斉彬が立っている場所へ駆け寄り、斉彬もマントを広げて迎えましたが、吉之助が抱きついた途端、斉彬は消え、吉之助が一人残されました。

「殿!殿!」吉之助は大声で泣き、斉彬の姿を追いました。

そして我に返った吉之助は、「分かいもした。殿、おいは生きて殿の思いを果たそうち、思いもす。生きて…あいがとございもした!」と決意を固めたのでした。

少し離れたところには、眠っていたはずの月照が立っていて、吉之助の様子を見守ってくれていました。

今回はここで終わりです。

一生懸命、斉彬になろうとしてなれなくて、けれど最後には「殿の思いを果たす。」と決意しました。

西郷隆盛の浮き沈みの激しい人生の、沈みの部分です。徐々に追い詰められていく様子が丁寧に描かれていたと思います。

一方で、薩摩へ出発前に月照を変装させようとしたり、吉之助の薩摩言葉でバレるだろうと「おおきに。」と京言葉を練習して、最後に「お虎どん」と言ってしまい、虎(近藤春菜さん)に「はん!」と直されたり、笑いも織り込んでいました。

次回、第17回「西郷入水」です。

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しんどい話はまだまだ続きます。


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