毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年6月3日、第21回「別れの唄」が放送されました。

西郷吉之助(鈴木亮平さん)が奄美大島へ送られた直後の薩摩では、大久保正助(瑛太さん)が島津斉興(鹿賀丈史さん)から信頼を得ていました。

斉興の死後は、藩主、島津茂久(中島来星さん)の父、久光(青木崇高さん)が実権を握り、正助は久光に意見が言えるまで上り詰めました。

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今回は、正助の尽力により、吉之助の薩摩への帰還願いが藩主に聞き入れられます。

吉之助は愛加那(二階堂ふみさん)との別れられるのでしょうか?

前回の第20回「正助の黒い石」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

西郷どん 第20回「正助の黒い石」のネタバレとあらすじと感想。

それでは、第21回「別れの唄」のあらすじと感想です。

菊次郎誕生

奄美大島に来て2年、吉之助と愛加那の間に男の子が誕生しました。吉之助は初めての子を抱き、村の人に披露しました。皆歌い、踊り喜びました。

菊池家の最初の子という事で「菊太郎」と名付けようとした吉之助でしたが、龍佐民(柄本明さん)が、「島の妻は島から出られないが、子どもは薩摩へ渡ることが出来る。子どもに「菊太郎」と薩摩で名乗れば、いずれ吉之助が薩摩で娶るだろう妻の子との間で気まずい思いをするだろう。」と言い、「菊太郎」ではなく「菊次郎」と名付けるようアドバイスしました。

薩摩に帰るつもりのない吉之助は抵抗しましたが、愛加那が承知したため、子供の名前は「菊次郎」になりました。

愛加那と里千代金(里アンナさん)、吉之助は、菊次郎誕生に「果報なくとぅあらしたぼれ(幸せなことがありますように) 汝きゃが先々(あなたの未来に)」という唄を歌いました。

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一蔵が奄美大島に来る

薩摩の鶴丸城では、国父久光が側役の小松帯刀(町田啓太さん)をはじめとする優れた若者を取り立てて、藩の政治の中枢を担わせていました。

藩主茂久は、亡き斉彬(渡辺謙さん)の遺志を継ぎ兵をおこすとし、久光はその為に、小松は国元に置き、堀次郎(鬼塚俊秀さん)は江戸へ、中山尚之助(天野義久さん)と、久光から「一蔵」という名を賜っていた正助には、京へ向かうよう指示をしました。

一蔵は、茂久が挙兵を決めたことを精忠組の皆に知らせると同時に、ずっと願い出ていた吉之助の薩摩への帰還も許された事を伝えます。

「海江田武次」と名を改めていた有村俊斎(高橋光臣さん)、大山格之助(北村有起哉さん)、村田新八(堀井新太さん)ら郷中仲間は雄叫びを上げて喜びました。そのなかに有馬新七(増田修一朗さん)の姿がありませんでした。脱藩してしまったのでしょうか?何気ないシーンですが、仲間内の方向の違いが垣間見えました。

奄美大島では、吉之助をタケ(山下心煌さん)が呼びに来ました。手を引かれるまま海岸に出た吉之助は、大きな鉄の車輪が浜に置かれているのを見つけ、「正助どんが送ってくれたとじゃ。」と喜びます。

「遅うなってすまんかった、吉之助さぁ。」という声がして振り向くと、一蔵が船から下りて歩いてきました。再会を喜ぶ二人。

吉之助は、菊次郎をおぶって隣に立っていた愛加那を紹介します。吉之助を通じてお互いを知っていた二人は挨拶を交わすと、二人とも複雑そうな表情を浮かべるのでした。

吉之助と一蔵は、愛加那が作ってくれたごちそうに感嘆の声を上げます。

食事の前に一蔵は、茂久からの文を懐から取り出し、吉之助に差し出します。薩摩への召還命令でした。封を開けず「そいは出来ん。おいはこん島に残る。」と返す吉之助。

「今の薩摩は、おはんを見捨てた頃の薩摩じゃなか。鉄砲も大砲も揃っちょ。やっと亡き殿のご遺志を成し遂げる事が出来る。」とかつて斉彬の手足となって各藩の有力諸侯と会っていた西郷の存在の大きさを訴えます。

しかし吉之助は愛加那を呼んで、薩摩の豊かさが奄美大島の砂糖に支えられている事、今の生活が充実しているとも一蔵に話し、帰るという返事をしませんでした。

一蔵も色々動いたりしたものの、行く先々で「西郷はどうした?」とか聞かれたんでしょうか?いなくなってみて分かる存在の大きさといったところでしょう。

藩にとって吉之助は大いに利用価値のある人物なのでしょう。

一蔵が運んできてくれた鉄の車輪の威力はすさまじく、島の人々は喜びました。

薩摩の豊かさは奄美の砂糖で支えられているのに、どうしてもっと早く鉄の車輪にしなかったんでしょうか?不思議に思いました。

葛藤する愛加那

砂糖の収穫を終えて島の人たちと踊る吉之助を見て、そっと道を歩き出した一蔵を、愛加那が追ってきました。

「あん人は帰らんど。」と言う愛加那に「分かっちょいもす。じゃってここまで来もした。」と一蔵は笑うと「西郷吉之助は薩摩の宝。どげんしてでん帰って来てもらわないけもはん。吉之助さぁを返してたもんせ。」と愛加那に頭を下げ頼んできたのでした。

一蔵は、吉之助に「戻ってきて欲しい。」と何度も念を押し、吉之助夫婦に見送られ薩摩へ帰っていきました。

しばらくして、愛加那は吉之助を失う恐ろしさから出せずにいた、一蔵からの預かり物を吉之助に見せます。吉之助はそれを見て息をのみます。斉彬から賜ったあの懐刀でした。

自分の為に尽力してくれた一蔵への思いと、愛加那と菊次郎への愛情のあいだで吉之助は揺れ動いていました。しかし、迷っている事など一切口にしませんでした。

愛加那は「吉之助さぁを返してたもんせ。」という一蔵の言葉に揺れ動いていました。

そして菊次郎を連れて海岸に行き「2人で生きていけと?」と苦しい胸の内をユタ(秋山菜津子さん)にぶつけていたところ、ユタから「強くなれ。」と言われます。

愛加那自身も気付いていなかった二人目の子がお腹に宿っている事をユタから告げられるのでした。

吉之助は藩主に「菊池源吾のままで島に残りたい。」という文を書いていました。そして愛加那が最近大人しくなっている事を気遣い、唄を歌って欲しいと頼みます。

言われるまま「果報なくとぅあらしたぼれ」と歌っていた愛加那ですが、泣いて歌えなくなりました。

慰めようとする吉之助の腕を振り払って、愛加那は書いている途中の吉之助の文を破ります。そして吉之助の胸ぐらをつかむと「旦那様、薩摩へ帰りしょり!」と泣きながら言います。愛加那は吉之助の魂が薩摩へ飛んでいる事に気付いていたのです。

吉之助は「愛加那と菊次郎と生きていく。」と否定しましたが、愛加那はそのまま出て行ってしまいました。

追いかけようとした吉之助を「これ以上妹に難儀な思いばさせんでくれしょり。」と富堅(高橋努さん)が泣きながら吉之助を押さえて止めたのでした。

ひとりになった吉之助のもとに、佐民が訪ねてきました。「菊次郎はうちで元気にしております。愛加那はつわりがひどくて辛そうだが、心配いりょうらん。」と言うと、妊娠を知らなかった吉之助は驚きます。

「次の子が出来たと分かったら、ますます島に縛り付けてしまう、と言い出せなかったのだろう。」と佐民は言い、吉之助が愛加那と菊次郎への愛情と、薩摩で果たさねばならない務めとの間で揺れ動いている気持ちを愛加那が見抜いたのだと言います。

佐民は、吉之助が「菊池源吾」として島にいた3年間、夢を見させてくれた事に礼を言い、最後に「西郷吉之助様!」と大声で本来の名前を呼びました。

「菊池源吾」から「西郷吉之助」に戻れということです。吉之助は悲しそうな表情を浮かべます。

「あなたのいるべきところはここではありょうらん。」佐民は最後通告するのでした。

吉之助の決断

吉之助は、愛加那を追いかけて海岸に向かいます。愛加那が海に向かって走り、腰まで漬かりました。吉之助は追いかけて行って抱きしめ、体を気遣います。

愛加那に表情はありません。吉之助が「話がある。」と言うと、「分かりょうた。」と愛加那は返します。愛加那はずっと前から吉之助が薩摩に帰ると分かっていたのです。

「役目を終えたら、戻ってくる。」と言う吉之助に、愛加那は諦めたように腕を振り払い、背を向け歌い始めました。

「果報なくとぅあらしたぼれ(幸せなことがありますように) 汝きゃが先々(あなたの未来に)」愛加那は吉之助の手を自分の頬に当てながら、繰り返し歌います。

泣きながら抱きしめる吉之助の肩を、あやすように何度も叩きながら、愛加那は歌い続けます。吉之助も一緒に歌いました。

このシーンは悲しかったです。連れて帰れないんですかね~。子どもだけは薩摩に来れるって、なんていう決まりなんでしょうか。わけが分かりません。

せっかく子供が生まれたばかりで、しかも二人目までいるというのに。子どもが幸運をもたらしてくれたのかもしれませんが…。悲しい別れです。

あと、赤ちゃんがいるのに腰まで海に漬かるなんて!とヒヤヒヤしました。

別れを惜しむ島唄

吉之助は、奄美風に結われていた髪をほどき、愛加那に薩摩風に髪を結い直してもらいました。袴には、斉彬の懐刀が差し込まれます。今まで挿していたかんざしは、菊次郎に渡されました。

旅立ちの日がやって来たのです。

学問を教えていた子供たちと一緒に船のある海岸へ向かう吉之助。島の人たちが見送りに来てくれていました。

吉之助は精一杯の笑顔で挨拶に応え、船に乗り込みました。

「我きゃくとぅ忘れて 行きゅんにゃ加那 (私のことを忘れて あなたは去っていくのですね)」子どもが歌い出すと、里千代金も歌います。

唄は見送りに来てくれた子供も含めた全員に広がります。

「うたちやうたちゃが 息苦しゃ(離れてみると 心が苦しいのです) 戻てぃもれ(戻ってきてください) お役目果たせば 戻てぃもれ(お役目果たせば 戻ってきてください) 妻子ぬ元ちゃ 戻てぃもれ(妻と子の元に 戻ってきてください)」

古くから島に伝わる旅立つ人を送る唄です。唄に送られて吉之助は薩摩へ戻っていきました。

悲しい別れでした。菊次郎役の赤ちゃんが別れ際に泣いて、何やらむにゃむにゃ言っているのが、それも唄なんじゃないかと思いました。

菊次郎誕生の喜びの唄から始まって、吉之助が去る別れの唄で終わりました。

今回は涙なしでは観られませんでした。

次回、第22回「偉大な兄 地ごろな弟」です。

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