毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「西郷どん」。

2018年8月12日、第30回「怪人 岩倉具視」が放送されました。

前回、薩摩に戻った西郷吉之助(鈴木亮平さん)に、琴(桜庭ななみさん)と吉二郎(渡部豪太さん)が嫁を取らせようと、候補を探し始めました。琴から相談された、大久保一蔵(瑛太さん)の妻、満寿(三村里江さん)は、海老原から離縁された岩山糸(黒木華さん)を吉之助に引き合わせました。

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両家の家族が大賛成するなか、離縁の理由が子供が出来なかった事であった為、糸は縁談を断っていましたが、吉之助の率直なプロポーズを受け、「西郷吉之助の妻として、新しか国を一緒に見たか。ふつつか者じゃっどん、よろしくお願い致しもす。」と返事をし、二人は結婚をする事になりました。

前回の第29回「三度目の結婚」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

西郷どん 第29回「三度目の結婚」のネタバレとあらすじと感想。

それでは、第30回「怪人 岩倉具視」のあらすじと感想です。

岩倉との出会い

結婚に同意してくれた糸を薩摩に残し、上京した吉之助は、早速近衛忠煕(国広富之さん)、忠房(大窪人衛さん)親子に、慶喜と朝廷との切り離し工作を頼みに行きましたが、以前井伊直弼(佐野史郎さん)からの処分をされた経験から、「都を所払いにされたくない。」と断られました。

近衛は、「ヤモリ」と呼ばれる、実際に所払いされた公家、岩倉具視(笑福亭鶴瓶さん)からの文を吉之助に見せ、笑うのでした。

その頃、当の岩倉は「このままでは終わらへんぞ。」と意見書を書いていたところ、一蔵からの訪問を受けていました。一蔵から藩主からのお金を奪うように受け取り、「これが頼りじゃ。」とつぶやいていました。

吉之助は、村田新八(堀井新太さん)と一蔵三人で食事を取っている時に、岩倉から近衛に宛てられた、「天子様は親であり、民草はなべて天子様の子である。身分の違いはない。そういう世にしなければならない。」という内容の文を読み、一蔵に岩倉に会わせて欲しいと言います。

吉之助は、岩倉に幕府と朝廷との切り離しに協力して欲しいと考えていたのです。

しかし一蔵は、和宮と家茂の公武合体の意見を出した岩倉が、その後、尊王攘夷派に追いやられ、今や忘れ去られ、力を失った状態であり、近衛にも借金を頼んでいる事もあり、吉之助に止めるよう言ってきました。

しかし一蔵は吉之助に押し切られ、岩倉の邸に連れていく事になりました。岩倉の邸は門からしてボロ屋で、扉も朽ち落ちていました。無警戒に門を抜け入っていく吉之助に「いかん!」と一蔵が声をかけ、岩倉がつくった落とし穴に落ちたのを救いました。

もう安全と思いきや二人は別の仕掛けに引っかかり、土の中に隠されていた網で持ち上げられてしまいました。岩倉は曲者よけのからくりを作っていて、二人はそれに引っかかったのでした。

岩倉が「薩摩のお芋さんが見事に引っかかりおったな!」と笑いながら出てきて、網を持ち上げていた縄を切りました。岩倉との対面にただ驚くばかりの吉之助でした。

岩倉は、毒殺を警戒して自分で食事を作っており、訪問してきた二人にも「特別や。」と言って振舞ってくれました。岩倉は会う前から吉之助の事をよく調べていて、島送りの事、その後の出世、長州征伐での活躍。そして慶喜との関係、ふき(高梨臨さん)との因縁も丹念に調べ上げられていました。

吉之助はその調査力に驚きます。「刀差して威張り散らした侍の時代はもう終わるんや。」と言う岩倉の言葉に、吉之助は「亡き殿も同じことをおっしゃいました。」と喜びました。

吉之助は、岩倉が近衛に宛てた文を差し出し、「幕府はいらんものとお考えですか?岩倉様、お力を貸してたもんせ。おいは幕府は潰さなならんち、思っちょいもす。」といきなり切り込みました。

岩倉はまっすぐ言ってくる吉之助を軽く受け流すと、手を出してお金を要求してきました。吉之助がお金を出すと「よっしゃ、まろが力になったろ。まろに尽くしとったら必ずええ事がある。」と言うのでした。

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桂と再会

吉之助と一蔵は、そのまま岩倉邸に残って岩倉の様子を見ていました。岩倉は昼寝から起きた後、自宅を賭場として貸し出し、収入を得ていました。

博打が始まって、吉之助も参加しましたが、読みがことごとく外れて全く勝てません。「イカサマでは?」と疑い出した一蔵に、岩倉は、一人勝ち続けているほっかむりをした男を指さし、「イカサマならあないに続けて勝たせへんやろ。」と言います。

吉之助は、その男を見て桂小五郎(玉山鉄二さん)だと気づくと、一蔵に小声で教えます、しかし一蔵が「長州の桂小五郎?!」と大きな声で言ったので桂は姿を消しました。

庭先で吉之助と一蔵が桂を取り囲み、話をする事になりました。

幕府を倒すため、薩摩と長州で手を組もうと提案する吉之助に、桂は、長州征伐で長州が救われた件にはお礼を言いましたが、「誰がそねな言葉信じると思う?信じられるわけがなかろう。天子様からお許しが頂けると、君を信じちょったのに、禁門の戦は起こってしもうた。どんだけ同志の命が奪われたか。我らがどんだけ苦渋を味おうてきたか!薩賊なんぞ、死んでも手を組めるか。」と吐き捨てます。

吉之助は黙り込んでいましたが、「薩賊」という言葉に反応した一蔵が「薩摩も長州に無用な恩を売るつもりなど、これっぽっちもなか。はっきり言っておいも長州は好かん。天子様、天子様ち、長州の天子様への思いはまるで、つれない女子に男が思いを寄せるようなもんじゃ。」と言います。

この言葉に、先に桂が刀を抜き、一蔵も刀を抜いて二人は睨み合います。

緊迫した状況のなか、話を一部始終庭先で聞いていた岩倉が「はいはいはいはい、そこまで。お開き!もう帰って!帰って!もう。」と割って入ってきました。

この隙に桂はこの場を抜け出し帰っていきました。

「朝廷と幕府を切り離し、薩摩と長州が手を組んで、幕府の政を一切奪い取る。」と岩倉は吉之助の考えをまとめて話します。吉之助はそうしないと異国からこの国を守れないと言います。一蔵はそんなことは無理だと言い、薩摩を孤立させると言います。

「分からんで。サイコロの目はどっちに転がるか。」とさっきまでやっていた博打に引っかけて言います。そしてまたお金を要求してきたのでした。

長州の苦難は、2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」で丁寧に描かれていました。一蔵が「つれない女子に思いを寄せるようなもんじゃ。」と言っていた通り、最初は朝廷も協力してくれていたはずなのに、過激になっていく長州に次第に朝廷は冷たくなっていきました。

井上真央さん演じる文の夫で、東出昌大さんが演じた久坂玄瑞が禁門の変で亡くなって、文が、夫の名誉回復する為に長州藩の奥御殿に入る決意をしていました。長州の中でも、敵味方に分かれたりして揺れに揺れた時期でした。

「西郷どん」では、桂と西郷が先に会っていたという設定になっていたので、薩長同盟をすんなり組むという事になるのかな?と思っていましたが、ここはやはり薩摩と長州の因縁の史実をひっくり返すわけにはいかなかったようです。

信じて頼んだのに、戦が起こってしまった。とする方が、より薩長同盟を結ぶ事の困難さを際立たせることが出来て、よりドラマティックになるからなんでしょう。

お庭方を命じられる

岩倉は、博打に負けまくった吉之助に屋敷に残るよう命じて一蔵だけを帰しました。そして吉之助に「お庭方」を命じました。

一方、慶喜は、江戸から来た二人の老中から、江戸に戻るよう命じる将軍家茂からの書状を受け取っていました。が、すぐに破り捨て、「俺が天子様のお側にいるのが気に食わねえんだろ?俺が恐ろしいんだろ?公方様のご命令だろうが聞けねえな。」と言い、京にいるのは天皇の望みであるとし、命令に背きました。

慶喜は二人を帰した後、ふきのいる部屋に行き、海外から取り寄せた珍しい品々をプレゼントし、機嫌を取りましたが、ふきの顔色は冴えません。

「お前を見てると、西郷を思い出す。恨みがましい目が。」と言う慶喜に、ふきは「恨んでなどおりません。慶喜様に拾って頂いた御恩がありますから。」と否定しながらも前のように笑いかけることはありませんでした。

私は、ふきは「ヒー様」の時から慶喜を慕っていたし、吉之助を敵として見ていくのだろうと思っていたので、意外な展開に驚いています。側室にまでなっているのに、故郷で世話になっていた西郷の方に味方するつもりなんでしょうか?

自分を救ってくれようとした幼い時の思いの方が、今の思いに勝つということでしょうか?とても美しくなって見た目がどんなに変わっても、変わらない思いがあるということでしょうか。

話は戻って、吉之助は「お庭方」として岩倉邸を掃除していて、埃だらけの部屋に入ります。そこで汚い部屋からは想像できないような美しい衣装が、大事に保管されているのを見つけました。続けて、衣装の下に置かれた箱の中に、二条、九条、薩摩、長州、土佐といった宛名が書かれた大量の書状を見つけました。

その書状には、「異国が迫る今、早々に日の本を一つとして国難に当たるべし。もし幕府が朝廷の威を借り、天下の御政道を悪用するようなことがあれば、すぐに朝廷と幕府を引き離さねばならない。それが叶わぬ時は、幕府を倒す事もやむなし。薩摩と長州、二つの大藩に手を結ばせ、天下に反幕ののろしを上げねばならない。」と書かれてありました。

吉之助は岩倉の前で書状を読み上げ、どうしてこのような考えを眠らせているのか?と尋ねます。岩倉は「夢物語。叶うはずがない。」と静かに言います。

「天子様は岩倉様を無二の友とお慕いしてらっしゃる。ならばこの文をお見せすれば…。」と説得しようとする吉之助に「友やと思うてはんのやったら、何で都からこんな離れた村にいつまで住ませとんねん!」と逆上します。

自分自身も島送りにされて、それでも生き延びたのは、天に生かされたからと言って「諦めてはいけません。」となおもすがってくる吉之助に、「天子様から忘れられて、死ぬ運命にあるんじゃ。」と岩倉は、何通もあった書状を投げつけて吉之助を追い払い、引き籠ってしまいました。

息子たちの赦免

一蔵が、吉之助が博打で負けた分より多いお金を持って岩倉に渡しに来ました。岩倉と会うのもこれで最後と言います。一蔵が帰ろうとしたところに、吉之助が若い薩摩藩士たちを連れ立って岩倉邸の庭に入ってきました。

吉之助が皆に岩倉を紹介すると、「おお!」と若者たちは喜びます。中村半次郎(大野拓朗さん)が「岩倉先生!おいは感服致しもした!こげなすごかもん、生まれて初めて読みもした。何とぞ、今少し先生のお話をご教授してくいやんせ。」と岩倉が投げ捨てた書状を懐から取り出して言います。

吉之助は、岩倉の書状を若い藩士たちに読ませていたのです。

岩倉はうっとうしそうに追い払うと、続けて信吾(錦戸亮さん)が「おいも読ませて頂きもした。何としてでん、岩倉先生には早う天子様のお側に戻って頂きたか!」と言います。

皆が「先生!」「先生!」と口々に言うと、岩倉は「話聞かしたろ。みんな嘘や。まろは天子様の側なんか行かれへん。天子様に忘れられた身や。分かったか!」と怒りながら言うと、吉之助が一人の青年を岩倉の前に連れてきました。青年は岩倉の息子の周丸(福山康平さん)でした。

「お父上、お会いしとうございました。やっと天子様よりお許しを賜われたのでございます。天子様のお側にお戻し頂く事が叶うたのでございます。私も兄上も。天子様よりお父上へのお言葉も賜っておりまする。「岩倉は達者であるか?朕は決してそなたを忘れてはおらぬぞ。」と。」と周丸が言うと、岩倉はこらえきれず叫び、天皇がいる方向に向かって正座し、「天子様!岩倉は息災でございます。今すぐ天子様にお目にかかりとう存じます!」と大声で言い、深々と頭を下げました。

そしてすぐに若者たちの前に立って「ほんならまろのありがたい話聞かしたろ!」と言います。もちろんお金も要求しました。

「案ずるな、損はさせん。まろに尽くしといたら必ずええ事がある。まろは必ず都に、天子様のお側に戻る!」と吉之助を追い払った時とは全く違う事を言うのでした。

話はここまでです。

鶴瓶さんはこういうずる賢い感じの役がよく似合います。細い目が本当は笑ってないのかも?と思わせるのでしょうか?

新しい登場人物が加わって、倒幕が加速していきそうです。

次回、第31回「龍馬との約束」です。

西郷どん 第31回「龍馬との約束」のネタバレとあらすじと感想。